軍事研究に審査機関案で議論 学術会議検討委
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防衛省が大学などの研究機関に資金を提供する制度を始めたことをきっかけに、軍事研究との関わり方について議論している日本学術会議の検討委員会が開かれ、軍事と関係が深い研究については、「大学など研究機関ごとに研究の適切性について審査する機関を設けることが望まれる」などとする論点整理の案が示されました。
軍事研究との関わり方について議論している日本の科学者の代表機関、「日本学術会議」の「安全保障と学術に関する検討委員会」では、16日の会合で中間取りまとめに向けた論点整理の案が示されました。それによりますと、「政府による選択的な研究助成は、行きすぎれば学問の自由の制約につながるおそれがある」などとしたうえで、軍事と関係が深い研究については、「大学など研究機関ごとに研究の適切性について審査する機関を設けることが望まれる」などとしています。これに対して各委員からは、研究の適切性を大学が判断すべきか、研究者個人が判断すべきか議論があるとする意見が出たほか、防衛省が将来的な防衛装備品の開発につながる研究に資金を提供する制度についても賛否両論の意見が出されました。
検討委員会では今後、中間取りまとめを行い、日本学術会議が来月開くシンポジウムの中で研究者の意見を広く募りたいとしています。
検討委員会では今後、中間取りまとめを行い、日本学術会議が来月開くシンポジウムの中で研究者の意見を広く募りたいとしています。