今年から洋楽を含めた集計にしました。
一番大きな理由はApple Musicをはじめとした定額配信サービスがはじまり、海外の音楽を聴くことが以前より手軽になったことです。僕自身が国内・国外に関係なく音楽を聴く生活を送っていて、むしろランキングを区分けすることのほうが変な感じがしたので今回変えてみました。
もちろん、国内の作品に偏ることについての懸念もありました。そして実際にトップ150枚の国内と国外の比率は6:4、7:3ほどになりました。もちろん、趣味だから好きなものを聴けばいいと思うけど、まあ単純にどうなるか知りたかったのです。そしてとても有意義な結果を得られたと思っています。幸いデータが例年より集まったので、昨年までの「国内のみ」「国外のみ」のランキングもできました。最終日に出す予定です。
いつも書いてますが、このランキングは音楽だいすきクラブの価値観に基づいたランキングではありません。僕が個人的に集計した統計の結果に過ぎません。時期や観測範囲が異なれば順位も変わります。だから必ずしも高順位の作品が優れているわけではありません。それは見た人が勝手に決めればいいことです。
例年同様、YouTubeやApple Musicのリンクに加え、一部の作品には有志の方々のレビューも掲載しています。読んだ方が少しでも楽しんでもらえればと思って作りました。レビューを見たくない方は一番下までスクロールしてください。順位だけ見ることが可能です。うまく活用してください。それでは3日間よろしくお願いします。(ぴっち)
→ルール、ノミネート作品の一部等はこちら
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150. Libro『風光る』
149. BAD HOP『BAD HOP ALL DAY』
→「Liberty / T-Pablow & Yellow Pato」
148. ゲスの極み乙女。『両成敗』
147. Japanese Breakfast 『Psychopomp』
→「Everybody Wants To Love You」 Apple Music
146. Car Seat Headrest『Teens Of Denial』
145. TWEEDEES『The Second Time Around』
144. フジロッ久(仮)『超ライブ』
143. スガシカオ『THE LAST』
142. BELLRING少女ハート『BEYOND』
141. Suchmos『MINT CONDITION』
140. Seiho『Collapse』
139. Hamilton Leithauser + Rostam『I Had A Dream That You Were Mine』
138. 石野卓球『LUNATIQUE』
→「Rapt In Fantasy (Radio Edit)」 Apple Music
137. Warpaint『Heads Up』
136. Aimer『daydream』
135. DIIV『Is the Is Are』
134. MAN WITH A MISSION『The World's On Fire』
すっかりオオカミバンドとして定着しつつある彼らの4枚目のアルバムは、シンプルなロックの中にここ数年での進化が詰まっています。海外ツアーやZebraheadとの共演でたくさんのものを吸収し、ますますたくましくなりました。トーキョー・タナカとジャン・ケン・ジョニーのツインボーカルの良さが出ている「followers」や攻撃的な「Survivor」「Give it Away」など、体を揺らしたり拳を突き上げたくなるような気分になります。また全体的にDJサンタ・モニカがいい仕事しています。個人的にはドライブ中に聴きたい一枚です。
かえで(@kaede_lily)
133. レキシ『Vキシ』
歌あり掛け声ありおしゃべりありのにぎやかなアルバム。キュウソネコカミを迎えフェスの定番になりそうな「KMTR645」、歌詞に意味はあまりないのに体が自然と動くような「寺子屋FUNK」で大笑いしたかと思えば、「SHIKIBU」「最後の将軍」のように切なさや歴史の壮大さを感じてしっとりした気分にもなります。ちょっと日常から離れて、レキシの世界に浸ってみませんか?
かえで(@kaede_lily)
132. SUPER BEAVER『27』
→「秘密」
131. M83『Junk』
130. 吉澤嘉代子『東京絶景』
129. Jenny Hval『Blood Bitch』
128. Sia『This Is Acting』
127. Teenage Fanclub『Here』
126. Shiggy Jr.『ALL ABOUT POP』
→「LISTEN TO THE MUSIC(ALL ABOUT POP ver.) 」 Apple Music
125. White Lung『Paradise』
これを流してる間、何もかも忘れてスッキリする。今の自分は無敵だって思える。バンクーバーのホワイト・ラング、ミッシュ姐が繰り出すリフは本当に格好良い。しかも前よりシャープでタフで、それになによりも速さが足りてる!!エモく駆動(はし)ってメタリックにジャキジャキ切り裂きまくる!断崖の上でハンマーを地に突き、吹きすさぶ疾風(ゲイル)の最中、遥か地平に目を凝らす!!良い音楽たくさん2016。メロウに揺れる、メランコリックに震える、人の海にもまれながら合唱する、どす黒いビートで絶望を吐き出す、キカイの肉声で境地に至る。OK。でも今は!今だけは!!血潮沸き立ちピューマの如く蹴り上げた土埃はッッッ!!!かつて喰らった胸奥の銃創がどうにも熱いぜ…そうだろう?アンタもッッ!!!ゥウオオオオオォォオォッッッッ!!!!!
KV(@kvtheamulet)
124. V.A.『Sing Street』
→「Drive It Like You Stole It」 Apple Music
123. 水曜日のカンパネラ『UMA』
多くの花や植物が配置されたジャケットでありながら中身はこうも違うか……と個人的に絶句。トロピカルというよりも混沌、というか魔境?そこに住むのはコムアイという2010年代の屈指のポップアイコン。「桃太郎の人?」と舐めた態度で聴くとLAサイケデリアの異端児・Matthewdavidに興奮の坩堝に叩き込まれます。前半4曲はいつも同様ケンモチヒデフミが担当、だけど後半3曲は外部のトラックメイカーが参加という構成。メジャーデビューを果たしながらも強気に実験作を提示できるのは水曜日のカンパネラの最もいいところだと思う。
ぴっち(@pitti2210)
122. KING『We Are KING』
最初にそのトロピカルなジャケットを見て「Washed Outの『Paracosm』っぽい」と思った。まあ結論から書くとドリームポップ的なサウンドという共通項はあるものの、やはりこちらはR&B、もしくはPBR&B的だと思う。プリンスのオファーで前座、エリカ・バドゥの絶賛、ロバート・グラスパー作品へのゲスト参加など、ここ数年のブラックミュージック方面で話題を集めたことも頷ける仕上がり。ただ、やはりおもしろいのは、そこからドリームポップに手を伸ばしていること。音楽において肌の色は関係ないと頭でわかっていても、現実問題としてやはり多くの断絶が存在する。でもただの好奇心でそれらが一気に取り払われるような……いやそんな考えさえもう古いんだろうな。
ぴっち(@pitti2210)
121. Norah Jones『Day Breaks』
120. Moe and ghosts × 空間現代『RAP PHENOMENON』
→「不通」
119. Bibio『A Mineral Love』
→「Light Up The Sky」 Apple Music
118. Ryugo Ishida『EverydayIsFlyday』
117. 婦人倶楽部『フジンカラー』
婦人倶楽部はカメラ=万年筆の佐藤望がプロデュースする佐渡で働く婦人たち4人組で結成されたグループであるのだが、YouTubeでの佐渡での紹介動画以外は露出もほぼないため、これはアイドルなのか?それともボーカル・グループなのか?そもそも、この人達が本当に佐渡で働く婦人であるか?と謎だらけなグループではある。だが、この4人の佐渡出身の婦人たちはピチカート・ファイヴにおける野宮真貴的な存在だと思えば納得する人も多いであろう。ピチカートがエゴを押し付けるロックへの嫌悪感から匿名性的な音楽をやろうと考え、野宮がフロントに立ち小西の思想を前面に出せる仕組みであったのと同じく、婦人倶楽部もまた、佐藤望の思想や音楽を“婦人”というパペットを使うことで主張をするグループなのだ。だからこそ、『フジンカラー』はピチカートがそのスタンスの起点となった『女性上位時代』の2010年版だと僕は考えている。
ゴリさん(@toyoki123)
116. NICO Touches the Walls『勇気も愛もないなんて』
ベスト盤とアコースティックアルバム、2回の武道館公演や一ヶ月籠城ライブ「カベニミミ」を経たこのアルバムは、ソウルもブルースもカントリーも、彼らのルーツが全部血肉となっていてとても心地いい。一方どんなに明るい曲調でも後悔や孤独と常に向き合う姿勢を忘れない彼らだけど、本作ではじめてストーリー仕立てになっている。ちなみに内容は馬鹿な男がやらかして大切な人とバイバイする話。「ブギウギルティ」以降は特に凄まじいバッドエンドだけど、心地よさとボーカルの力強さに流されてしまう人が多いはず。
なぜそんな歪なアルバムになったかといえば、それがNICOの本質だからとしか言いようがない。へそ曲がりで愚かで情けなくて、それでも逃げない彼らが、とても共感できて愛おしいのだ。あとご覧の方でまだ聴いてない人がいたら、ぜひ全曲ダイジェスト動画を先にご覧ください。アルバムの歪さとかへそ曲がりさを一番楽しめると思うので。
はっちゅ(@colorfulwhite)
115. Primal Scream『Chaosmosis』
→「Where The Light Gets In」 Apple Music
114. Kings Of Leon『WALLS』
113. 冨田ラボ『SUPERFINE』
→「Radio体操ガール feat.YONCE」(teaser) Apple Music
112. Suchmos『LOVE&VICE』
111. Esperanza Spalding『Emily's D+Evolution』
→「Unconditional Love」 Apple Music
110. Gotch『Good New Times』
109. カーネーション『Multimodal Sentiment』
108. KIRINJI『ネオ』
→「The Great Journey feat. RHYMESTER」 Apple Music
107. THE YELLOW MONKEY『砂の塔』
106. chelmico『chelmico』
105. 仙人掌『VOICE』
104. Creepy Nuts『たりないふたり』
「バトルが強いMCは音源がダサい」このアルバムを聴いてそんなことは言えないです。歌われていることはリア充への妬みだったり、思わず頷いてしまう男子中学生あるあるだったりとヒップホップに詳しくないリスナーにも身近な題材。かと思えば著名なラッパーのフロウやリリックを一人でいくつもモノマネする「みんなちがって、みんないい」はまるで「とんねるずのみなおか」の「二億四千万の瞳モノマネメドレー」のよう。カジュアルとコア両方の一面を持ち、日本語ラップの間口を大きく広げた一枚。
ともや(@ntd95)
103. The Rolling Stones『Blue & Lonesome』
→「Ride 'Em On Down」 Apple Music
102. PJ Harvey『The Hope Six Demolition Project』
→「The Community Of Hope」 Apple Music
101. UA『Japo』
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ネットの音楽オタクが選んだ2016年のベストアルバム
101. UA『Japo』
102. PJ Harvey『The Hope Six Demolition Project』
103. The Rolling Stones『Blue & Lonesome』
104. Creepy Nuts『たりないふたり』
105. 仙人掌『VOICE』
106. chelmico『chelmico』
107. THE YELLOW MONKEY『砂の塔』
108. KIRINJI『ネオ』
109. カーネーション『Multimodal Sentiment』
110. Gotch『Good New Times』
111. Esperanza Spalding『Emily's D+Evolution』
112. Suchmos『LOVE&VICE』
113. 冨田ラボ『SUPERFINE』
114. Kings Of Leon『WALLS』
115. Primal Scream『Chaosmosis』
116. NICO Touches the Walls『勇気も愛もないなんて』
117. 婦人倶楽部『フジンカラー』
118. Ryugo Ishida『EverydayIsFlyday』
119. Bibio『A Mineral Love』
120. Moe and ghosts × 空間現代『RAP PHENOMENON』
121. Norah Jones『Day Breaks』
122. KING『We Are KING』
123. 水曜日のカンパネラ『UMA』
124. V.A.『Sing Street』
125. White Lung『Paradise』
126. Shiggy Jr.『ALL ABOUT POP』
127. Teenage Fanclub『Here』
128. Sia『This Is Acting』
129. Jenny Hval『Blood Bitch』
130. 吉澤嘉代子『東京絶景』
131. M83『Junk』
132. SUPER BEAVER『27』
133. レキシ『Vキシ』
134. MAN WITH A MISSION『The World's On Fire』
135. DIIV『Is the Is Are』
136. Aimer『daydream』
137. Warpaint『Heads Up』
138. 石野卓球『LUNATIQUE』
139. Hamilton Leithauser + Rostam『I Had A Dream That You Were Mine』
140. Seiho『Collapse』
141. Suchmos『MINT CONDITION』
142. BELLRING少女ハート『BEYOND』
143. スガシカオ『THE LAST』
144. フジロッ久(仮)『超ライブ』
145. TWEEDEES『The Second Time Around』
146. Car Seat Headrest『Teens Of Denial』
147. Japanese Breakfast 『Psychopomp』
148. ゲスの極み乙女。『両成敗』
149. BAD HOP『BAD HOP ALL DAY』
150. Libro『風光る』