蹴球探訪
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【首都スポ】大学女子サッカー 早大が2年連続5度目V 後半ロスタイムに決勝弾2017年1月16日 紙面から
◇インカレ女子サッカー決勝 早大2−1日体大早大、劇的勝利で連覇達成!! サッカーの第25回全日本大学女子選手権(インカレ)は15日、東京・味の素フィールド西が丘で決勝を行い、早大(関東第2)が日体大(同1)に2−1で逆転勝ちし、2大会連続通算5回目の日本一に輝いた。早大は1−1の後半ロスタイムにMF中村みづき(3年・浦和レディース)が25メートル超のロングシュートを決め、勝ち越した。大会MVPは、この日同点ゴールを決めたDF三浦紗津紀(2年・浦和レディースユース)。3位決定戦は神奈川大(関東第4)が2−1で武蔵丘短大(同3)を下した。 ◇ 2010年の第19回大会以来、2度目の2連覇を達成した瞬間、値千金の決勝ゴールを決めた中村は、前線でコンビを組むFW河野朱里(2年・藤枝順心)と笑顔で抱き合って喜んだ。 「朱里とは昨年からトップとトップ下という関係で、2人でいろいろ悩んで一緒にやってきたのでうれしかったです」 準決勝、決勝とも4年生が出場しない中で、ゲームキャプテンを務めた司令塔は、今大会の準決勝まで無得点だった。この日の決勝でも、なかなか自分がやりたいプレーができずにいた。得点に絡むプレーが目標だっただけに「このままでは終わりたくない気持ちが強く、最後のチャンスで貪欲に狙ったシュートが結果につながって良かったです」とほっとしたような表情も見せた。 前半に先制され、後半5分に同点に追いついたが、2点目が遠かった。このまま延長戦に突入するかと思われた3分間のロスタイム終了間際。相手のクリアボールをカットした“相棒”の河野からパスを受けた中村は、ペナルティーエリア外から目の覚めるような豪快なロングシュートを決めてみせた。歓喜の中心にいた殊勲者の中村は「あの時間帯だったので打つしかないと思って。いいコースにいってよかったです。(記者からすごいシュートでしたね?と振られ)うふふっ、自分でも驚きました!」と照れ笑いだった。 関東大学リーグで日体大に0−3で破れて2位に甘んじた雪辱を果たし、関東リーグ(1部)に続き2冠に輝いたチームの要。高校2年時にU−17日本代表歴がある中村は「まだ3年なのでここで満足せず、来年も歴史を塗り替える3連覇を狙っていきたいです」とさらなる成長を誓った。 (辛仁夏)
◆うれしさ半分 先制弾の日体大・布施胸に輝く、部員手作りの金メダル−。日体大のMF布施香菜子(4年・神村学園)は「本物を見せたかったんですが、日本一を意識してつくってくれて、うれしかったです」と少し寂しげにほほ笑んだ。 澄んだ空気を切り裂くような一撃を見舞ったのは前半38分。右足で25メートル超のロングシュートをゴールネットに突き刺した。「キックは自信がありました。遠くからでも狙えるなら狙おうという気持ちはあったので、きれいに決まってよかったです」と、顔をほころばせた。 今後はドイツでのプレーを希望し、なでしこジャパン入りを目指す。「日体大を選んだのは高いレベルでやりたかったからです。これからももっと高いレベルでできるところでと(海外挑戦を)選びました。(代表入りは)まだまだなので、努力しないといけません」。日体大の10番が新たな目標に向かって走りだした。 (関陽一郎)
◆同点弾 三浦にMVP守備で奮闘し、後半5分にはFKから同点のヘディングシュートを決めた早大の三浦がMVPを獲得した。大会中は2試合の完封勝利に貢献し、通算2得点。表彰式で名前を呼ばれた瞬間は「正直、『私がもらっていいのかな』という気持ちが強く、中村みづきさんかなと思っていたので、よく分からなかったです」。優勝、サッカー人生初のMVPと喜びが重なり「幸せです」と飛びきりの笑顔を浮かべた。 1年だった前回大会も主力として活躍。「去年優勝してから4連覇という目標を立てたので、あと2年、必死にやっていきたいです」と気持ちを新たにしていた。
◆「あとは金だけ」3位・神奈川大前回準優勝の神奈川大が2年生の2得点で3位。先制点のFW小森碧伊(こもり・あおい、常磐木学園)は6得点した1回戦以来の得点に「コンスタントに点を取れるように、もっとシュートの技術を磨きたいです」。FW瀧沢莉央(新潟レディースU−18)は味方とのワンツーで決め、「(アシストの根本)彩夏さんがよく見てくれていて、フリーだったので落ち着いて決められました」と話した。 大学生活は残り2年。「(今大会の)銅と(前回の)銀はあるので、あとは金を取るだけです」と声をそろえた。 ◆武蔵丘短大及ばず4位13年連続18回目出場のインカレ常連校で4大会ぶりの表彰台を目指した武蔵丘短大だったが、届かなかった。0−2で追い掛ける中、後半39分にエース園田瑞貴(2年・京都精華)がついにゴールをこじ開けたが、あと一歩及ばなかった。 「前半の立ち上がりが悪く、むさ短らしさを出せなかったので力不足です」と園田。卒業後はなでしこリーグの新潟でプレーを続け、2020年東京五輪を目指す。 <早大・福島広樹監督> 「どちらが勝ってもおかしくない拮抗(きっこう)した試合でしたが、最後に劇的なすごいシュートを決めて勝つことができたのは、チームの和を持って粘り強く戦えたからです。連覇のことは頭になく、優勝を目指して戦ったことが、連覇につながったと思います」 ◇ 首都圏のアスリートを全力で応援する「首都スポ」。トーチュウ紙面で連日展開中。 PR情報
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