2016年「VR元年」からすべてが始まった。
2016年を振り返ると、「VR元年」と言えた年でした。
PlayStation®VRやOculus Riftなどのヘッドマウントディスプレイが発売され、そのコンテンツである各種VR対応ゲーム、YouTubeのVR対応をはじめとする多数のVR動画サイトが立ち上がりました。また、VR動画を撮影するための360度カメラも各社から発売され、カメラ、コンテンツ、ディスプレイと、入力から表示まで環境が揃いました。
エンタメはこれまでも、常に新しいテクノロジーによって、新しいフィールドを広げてきました。
・蓄音機により録音が可能となり聴く人が増加。
・電気+楽器により、エレキとアンプが開発されライブ会場が大型化。
・シンセサイザーやコンピュータにより、一人でも複数の楽器を演奏。
・ネットにより、個人でも世界同時に安価に発信、発表。
・大型LEDにより、ライブの演出、大型会場での臨場感が向上。
・コンピュータグラフィックスによる演出。
・デジタル音楽による新しいジャンルの創出。
これらは、ビジネス的に言えば売上拡大、コスト削減を実現させ、エンタメビジネスに寄与してきました。
では、VRは今後、どのようにエンタメに影響するでしょうか。
1. どんどん整備されるVR環境
VR(仮想現実)は、映像や音響の効果により3次元空間にいるように感じる技術です。
この一年で、ディスプレイやカメラなどの機器やサイトが劇的に充実してきました。VRのイベントや展示会は、どこも超満員で活況です。
ちなみに、6月に秋葉原で開催されたアダルトVRフェスタ01は入場規制になり、8月に会場を変えて実施したほどです。1月にも大阪で開催予定のようです。
今後、ゲーム、シュミレーター、医療、不動産、アダルトなどの分野での活用が期待されていますが、エンタメの世界でも十分に可能性があります。
(1)VR用へッドマウントディスプレイ
2015年までの主流であり、現在でも安価にVRを楽しめるヘッドマウントディスプレイは、スマートフォンを差し込んで使うものです。サムスン電子とOculusが共同開発したGalaxy Gear VR(2015年発売)や、GoogleのDaydream Viewをはじめ、ネットを検索するとたくさんの製品を見つけられます。
そのような中、2016年は、ベンチャーから大手まで各社から専用ヘッドマウントディスプレイが発売されました。
3月には、Facebookが2014年に買収したOculusがOculus Rift(約9万円)を発売。数年前からKickstarterで数億円の投資を集めて話題になった製品です。高性能で好評です。
また、4月に発売されたHTCのHTC Viveは、12万円するフルセットでVRが楽しめます。
そして、本命とも言えるSONYのPlayStation®VR(\44,980)が、10月に発売され現在も品薄状態が続いています。
(2)360度カメラ
VR映像を作るには、コンピューターグラフィックスで生成するか、通常のカメラやビデオのように360度で映像を撮影する方法があります。
2016年は、大手からベンチャーまで様々な企業が360度カメラの製品を発売しました。
個人向けの商品としては、iPhoneに差して使えるInsta360のInsta360 Nano(約2万円)、SamsungのGear 360(約5万円)、日本が誇るカメラメーカー、ニコンのKeyMission 360(約6万円)などが発売され、とても簡単に360度の映像を綺麗に撮影できます。
また、プロ用は、GoProを6台設置して同期した映像が撮れるGoProOmni(約60万円)をはじめ、Facebookからは利用者がパーツを揃えて自作するSurround 360(約300万円)、その他、Mini EYE Professional 360 Cameras(約100万円)、HypeVRなど、選択肢が充実してきました。
2. VRを取り込んだ、現代の歌姫Björk(ビヨーク)の実験
(1)世界初の360°VRライブ配信
ソロ活動の23年間、常に新しいことにチャレンジしてきた彼女が、最新テクノロジーを使って、音楽を表現し始めました。
2016年6月から7月まで、日本科学未来館で開催された「Björk Digital – 音楽のVR・18日間の実験」は彼女の音楽をVRで表現した動画の展覧会でした。
6月29日に開催されたオープニングイベントには、ビヨーク本人が登場して、DJ/VJライブを行いました。単なるDJ/VJライブではなく、世界初の「360°VR ライブストリーミング生配信」です。
その場にいるよりも、配信されている映像を見た方が、俄然楽しいというライブ。音楽だけではなく、VR映像もライブでエフェクトをかけながら配信するという新しい試みでした。
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