柳、実戦で魅力見せる

　アクセルを踏み込むタイミングは分かる。「カレンダーを見ながらどう進めていくかは考えています」。選手会合同自主トレの開始も、一つの合図。「明日か明後日にブルペンに入るとは思います」。１６日にも、ドラフト１位の柳裕也投手（２２）が周囲の注目を集める。

　さあアピールだ。…と力が入るのは並みの新人。「僕は球が速いわけじゃないし、ブルペン映えするピッチャーじゃないので」と不敵に笑う。決して卑下したのではない。実戦でこそ、自らの魅力は最大限に発揮されるという自信の裏返しだ。

　投球練習は抜群良くても、いざマウンドに上がると別人になる「ブルペンエース」とは対極を貫く。投げ込んで状態を上げ、与えられたマウンドで首脳陣を納得させればいい。対外試合の初っぱなからでも「投げろと言われたところでいけるように準備しておきたい」と余念はない。