軽井沢バス事故 遺族ら現場近くに慰霊碑建立へ

軽井沢バス事故 遺族ら現場近くに慰霊碑建立へ
長野県軽井沢町で大学生など15人が死亡したスキーツアーのバス事故から1年となった15日、現場には犠牲者の家族などが大勢訪れ、花を手向けました。遺族らで作る会は、事故の風化を防ぎ安全を願う慰霊碑を建立することにしています。
事故から1年となった15日、軽井沢町の事故現場の献花台には、犠牲となった大学生の家族や友人など多くの人が訪れ、花を手向けました。

事故で亡くなった東海大学1年生の池田衣里さん(当時19)の家族は、衣里さんが大好きだったというワッフルや飲み物を供え、静かに現場を見つめていました。
衣里さんの父親は「娘に会いたい気持ちは1年たっても変わらない。本当であれば20歳になっているので、お酒も持ってきました。成人式に晴れ着で会えなかったのがつらいです」と涙をこらえ話していました。

また、亡くなった首都大学東京の2年生、田原寛さん(当時19)の友人の大学生3人は、当時一緒にバスに乗り、みずからも負傷していて、現場で黙とうをささげました。
学生たちは「友人の寛に『会いに来たよ』と黙とうしました。今回の事故が最後になるよう、再発防止に取り組んでほしい」と話していました。

遺族らで作る会は、国やバス業界などに引き続き再発防止を求めるとともに、現場近くに事故の風化を防ぎ安全を願う慰霊碑を建立する方針です。
田原寛さんの父親で、遺族会の代表を務める義則さんは、「バス業界などは悲惨な事故を忘れず、安全を第一に考えてほしい。遺族として業界の取り組みを今後も見守っていきたい」と話しています。