野村真希が初優勝…6歳の時に撮った野村忠宏氏との写真を励みに
2017年1月15日7時50分 スポーツ報知
◆全国高校柔道選手権山梨県大会 ▽女子48キロ級決勝 野村真希(優勢)中村遊季(14日・小瀬武道館)
男女10階級の個人戦が行われ、女子48キロは富士学苑の1年生・野村真希が、同校先輩で女王の中村遊季(2年)を優勢で下し、初優勝した。柔道男子で五輪3連覇の同姓・野村忠宏氏(42)との写真を励みにしてきた。
初優勝の喜びをかみしめるように、野村が天井を見上げた。決勝で1学年上の女王・中村に指導1つ差で優勢勝ち。接戦を制し、「昨年は苦しんだけど、ずっと努力してきた」と歓喜の汗を拭った。
野村を支えたのは、野村だった。昨夏、全国高校総体県予選で敗退。大舞台に臨む仲間の出発を見送ると、山梨に残ってひたすら練習を重ねた。「心が折れそうになるたびに、スマホの画面を見た」。映っていた画像は柔道着姿の6歳の自分。組み手の相手は、イベントで長野を訪れていた五輪3大会連続金メダルの野村忠宏氏だ。「小さい時から尊敬している不屈の柔道家。これを見れば頑張れる」。当時の記憶をたどると、あこがれの人が勇気をくれた。
やっとつかんだ全国切符。「出るからには日本一を目指します」。大切にスマホを携え、日本武道館へと向かう。(小沼 春彦)