日豪首脳会談 トランプ新政権とも緊密連携を確認

日豪首脳会談 トランプ新政権とも緊密連携を確認
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安倍総理大臣はオーストラリアのターンブル首相と会談し、安全保障と経済の両面での協力を一層強化し、アジア・太平洋地域の平和と繁栄に向けて主導的役割を果たすとともに、来週発足するアメリカのトランプ新政権とも緊密な連携を図る方針を確認しました。
安倍総理大臣は14日午後、オーストラリアのシドニーでターンブル首相と会談しました。

この中で、両首脳は、安全保障分野で自衛隊とオーストラリア軍の共同訓練や能力構築支援などを含む防衛協力をさらに強化するための方策について、双方の防衛大臣に取りまとめるよう指示することなどで合意しました。

また経済分野では、自由貿易の重要性を改めて世界に示していくべきだとして、TPP=環太平洋パートナーシップ協定の発効を目指すとともに、RCEP=東アジア地域包括的経済連携についても早期妥結に向けて取り組むことで一致し、アジア・太平洋地域の平和と繁栄に向けて両国が主導的な役割を果たしていくことを確認しました。

さらに地域情勢では、北朝鮮や南シナ海をめぐる問題などで連携強化を図っていくことになりました。
そして両首脳は地域の平和と安定のため、共通の同盟国、アメリカの関与が不可欠だとして、来週発足するトランプ新政権とも緊密な連携を図っていく方針を確認しました。

一方、両首脳は捕鯨をめぐる互いの立場を説明し、安倍総理大臣は、過激な妨害行為の予防や発生した場合の厳正な対応を要請しました。

両政府は、自衛隊の活動範囲を拡大した安全保障関連法に合わせて、自衛隊とオーストラリア軍の間で、食料や燃料などの物品や輸送などの役務を相互に提供し合う手続きを定めた協定を改定することになり、会談のあと、両首脳は署名式に立ち会いました。

両首脳が共同記者発表

会談のあと、安倍総理大臣とターンブル首相は共同記者発表に臨みました。

この中で、安倍総理大臣は「世界的に政治、安全保障、経済面での不確実性、不透明性が増す中、自由で開かれた法に基づく国際秩序を守り、より強固にしていくことが重要だ。また、日米と豪米の同盟がアジア・太平洋地域で果たす役割の重要性を再確認するとともに、近く発足するアメリカの新政権との間でも強固に連携していく意思を確認した」と述べました。

また、ターンブル首相は「日豪関係は、今までになく密接で力強く建設的なものとなっている。また、アメリカと両国の同盟関係は、今まで以上に重要で意味あるものとなっており、次期政権と密接に協力し、地域の関心事を進めていくと同時に、共有している目標に向かって努力しなければならない」と述べました。