メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

地下水 有害物質、基準値を大幅に超える

豊洲市場=東京都江東区で、本社ヘリから梅村直承撮影

ベンゼンなど複数が数十カ所で 14日午後に報告へ

 東京都の築地市場(中央区)移転問題で、都が豊洲市場(江東区)で実施した地下水モニタリングの最終9回目の調査で、ベンゼンなど複数の有害物質が数十カ所で国の環境基準値を大幅に超えて検出されたことが分かった。14日午後に開催される外部有識者の専門家会議に報告される。小池百合子知事は最終結果を踏まえて夏にも移転の可否判断をするとしており、難しい判断を迫られそうだ。

 都は、この日の専門家会議の検証を踏まえ、さらに再調査するとみられる。

 地下水モニタリングは都が2014年から豊洲市場の観測井戸計201カ所で実施。8回目の調査で初めて、基準値の1.1~1.4倍のベンゼンと1.9倍のヒ素が、青果棟のある5街区計3カ所で検出された。座長の平田健正・放送大和歌山学習センター所長は「ここの地下水は飲用にしないため、健康に影響しない」とした上で、「今後の水位を見守るべきだ」との見解を示していた。

 都関係者によると、最終調査では5街区以外でも基準値を超えて検出された。小池知事は13日夜のBS日テレの番組で「(モニタリング結果は)かなり厳しい数字が出る可能性がある」と述べた。

 小池知事は、昨年11月の予定だった移転時期を延期すると表明した際、地下水モニタリングの最終結果を見届けることを大きな理由に挙げていた。今月12日に築地市場を視察した際には、移転の可否判断について「生鮮食品を扱うので安全・安心が優先。科学的なデータを踏まえた上で冷静に判断していきたい」と述べた。【川畑さおり】

関連記事

毎日新聞のアカウント

話題の記事

アクセスランキング

毎時01分更新

  1. チャレンジテスト 大阪府南部の中学で2年の半数超が欠席
  2. 愛知・父子死亡1カ月 「父ちゃん死ぬなら僕も」メモ残す
  3. センター試験 続く「文高理低」 景気回復で就職改善影響
  4. 天気 日本海側、大雪続く 名古屋で今冬初の積雪
  5. 特集ワイド この国はどこへ行こうとしているのか2017 作家・高村薫さん

編集部のオススメ記事

のマークについて

毎日新聞社は、東京2020大会のオフィシャルパートナーです

[PR]