戦没者の遺骨調査の経費流用 厚生労働省職員3人処分

戦没者の遺骨調査の経費流用 厚生労働省職員3人処分
戦没者の遺骨調査のため、去年、アメリカに派遣された厚生労働省の職員3人が、経費を、現地での宿泊代や食事代などに流用していたことがわかり、停職や減給の処分を受けました。
処分を受けたのは、厚生労働省事業課の40代の課長補佐2人と30代の係長1人の合わせて3人の男性職員です。

厚生労働省によりますと、3人は、戦没者の遺骨に関連してアメリカ軍の戦闘記録を調べるため、去年、それぞれがアメリカの国立公文書館に派遣された際、経費を、事前に申請していないホテルの宿泊代や食事代、タクシー代などに流用していたということです。

資金は車両のレンタル代を水増しするよう業者に依頼して捻出していたということで、流用額は1人当たりおよそ2000ドルから8000ドルに上るということです。

3人のうち最も流用額が大きかった課長補佐が係長に指示していたということで、厚生労働省は13日付けで、この課長補佐を停職12か月、もう1人を減給6か月、係長を減給3か月の懲戒処分にしました。

3人ともすでに全額を弁済したということで、厚生労働省援護企画課の鯨井佳則課長は「不適切な経理があったことをおわびするとともに、チェック体制を強化するなど再発防止を徹底したい」と話しています。