成川彩
2016年10月29日14時58分
出演者が「雪女が監督をしていたかのよう」と言うほど、目に見えない奇怪な力が働いた撮影現場だったらしい。東京国際映画祭コンペティション部門の「雪女」が28日、上映され、出演者らが舞台あいさつに立った。
小泉八雲原作「怪談」の「雪女」を新たな解釈で映画化した。杉野希妃監督が、自ら雪女とユキの2役を演じた。「雪女には畏怖(いふ)と憧憬(どうけい)が入り交じった複雑な感情を抱いていた。えたいの知れないものを自分で演じてみて、自分がどういう感覚を得るのか知りたかった」と、創作の動機を語った。
ある吹雪の日、猟師の巳之吉(青木崇高)は山小屋で雪女が茂作(佐野史郎)の命を奪うのを目撃する。雪女は「口外したらお前の命を奪う」と言って消えた。翌年、巳之吉は美しい女ユキと出会い、次第にひかれ合って結婚。娘ウメ(山口まゆ)が生まれるが……。
佐野は「(杉野さんは)監督をしながら雪女を演じていたのではなく、雪女が監督をしていたかのような実感があった。実際に雪を降らせていましたからね。ちょっと怖かったです」と話す。巳之吉の母を演じた宮崎美子も「2月末の広島・尾道で、ここで雪が降り始めるというシーンで雪が降り始めたことがあった」と証言。「目には見えなくても、触れることができなくても、何かがここにあるという気配をとても大切に撮ってくださった」
「一人の女性を深く愛するキャ…
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