米議会上院 オバマケア撤廃の決議案可決

米議会上院 オバマケア撤廃の決議案可決
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アメリカのオバマ大統領が推進してきた医療保険制度改革いわゆるオバマケアの撤廃に向けた決議案が議会上院で可決され、トランプ次期大統領のもと政策転換が現実味を帯びてきています。
オバマ大統領の政治的な遺産=レガシーである医療保険制度改革いわゆるオバマケアは、6人に1人が無保険と言われたアメリカで政府が補助金を出して所得が低い人でも保険に加入できるようにするなど、事実上の国民皆保険を目指すものです。

これについてトランプ次期大統領は、11日の記者会見でも保険料が高額だとして早期に廃止し別の制度にかえると主張していて、12日、議会上院の本会議でオバマケアの撤廃に向けた決議案が可決されました。

これによって上院は、オバマケアを撤廃する法案を本来の5分の3ではなく、過半数で可決することが可能になるため、トランプ氏のもと与党となる共和党は、野党となる民主党の協力を得られなくても可決できるようになります。

トランプ氏はツイッターに、「上院がオバマケアの撤廃へ最初の一歩を踏み出したことを祝福する」と投稿し、政策転換が現実味を帯びてきています。

一方で、オバマケアが撤廃された場合、2000万人以上が無保険に戻るという指摘もあり、15日には全米で一斉に存続を求める集会が開かれる予定で、反発が強まることも予想されます。