今月9日、中国の戦略爆撃機と海上哨戒機、電子情報収集機が韓日の防空識別圏に相次いで侵入し、両国の戦闘機の緊急発進を招いた。これに関して韓国軍の消息筋は10日「今回の中国軍機の構成や規模から見て、有事の際に韓国や日本の陸地を攻撃する能力の訓練というよりは、尖閣諸島(中国名:釣魚島)など東シナ海や、日本の海上戦力、米空母機動部隊を意識した武力の誇示という性格が強いようだ」と語った。
6機という異例の規模で出動したH6戦略爆撃機は、中国軍の主力爆撃機だ。核武装できるA型から最新のK型まで、さまざまなタイプがある。防衛省が公開した写真によれば、今回出動した爆撃機はM型だという。H6Mは核兵器も搭載できるが、米空母機動部隊など海上の艦艇に対する攻撃を主な目的とする海軍の爆撃機だ。最大3500キロの航続距離と1798キロの戦闘行動半径を持ち、最大9トンの各種ミサイル・爆弾を搭載できる。
この爆撃機の主兵装は、敵艦艇を攻撃する対艦巡航ミサイルだ。「空母キラー」と呼ばれるYJ62長距離巡航ミサイルは、400キロ先にいる敵艦艇を正確に攻撃できる。弾頭重量は210キロほど。またYJ83巡航ミサイルはYJ62より射程が短いものの、スピードは速い。重さ180-200キロの弾頭を積み、180キロ離れた目標を攻撃できる。最新のH6K爆撃機は、最大12トンの各種爆弾・ミサイルを搭載できる。特に、最大射程3000キロに達するCJ10A長距離対艦巡航ミサイルを搭載し、米空母に対する強大な攻撃力を持っている。
さらに、今回同行したY8は、当初は早期警戒機だといわれていたが、防衛省が公開した写真によって海上哨戒機(Y8J)であることが確認された。Y8輸送機を改造し、海上監視レーダーなどを搭載したタイプ。米空母機動部隊や日本のイージス艦などの動きを監視・追跡する。