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今回はタイトル詐欺しなかった←
こんな作品を見て頂きありがとうございます!
適当に感想や評価くれるとアインハルトのおっpいが育ちます。
いつか君が立派なおっpいに成長すると信じてこんな作品を見て頂きありがとうございます!
適当に感想や評価くれるとアインハルトのおっpいが育ちます。
クラウスは聞いた事がある。
何故クルインはそこまでして力を手にしたのか、才能がないと言われて何故そこまでやれたのかと。
自分には才能がある、やろうと思えば何でも出来る。そんな気がする。
だがクルインは違う、魔法の適正は殆どなくまともに使えるのは強化と魔力刃構成ぐらいである。だからあるものを必死に極めて今の強さに至った。それでも完璧ではない、それこそ数の戦いになれば簡単に負けてしまうだろう。
だからこそ気になった、何故そこまでして強くなろうとしたのか。自分とは違い簡単に強さも手に入れる事も出来ない、別に強くなくてもいいのにわざわざ厳しく険しい道を通ってきたのか。彼を突き動かしたのは一体どういう理由なのか。
『そんなもんそっちの方が面白そうだったからに決まってるだろ』
は?
そんな、それだけの理由で?
何か守りたいものとかそういうのがあったからではないのか?
『それだけとは失礼だな……俺は強くなって色々な人達と出会って、話してたまに一緒に鍛錬したり凄く充実していた。それにさ、こうして俺が強くなった事でクラウス、お前と出会えたんだ、それだけで俺はやっててよかったなって思えるよ。それだけで俺は報われてる、お前という奴に出会って、ほかのヤツらと出会えて俺は本当に幸せだ』
そう語るクルインは満面の笑みだった。
自分との出会いをそう思ってくれていることにクラウスはどうしていいのか分からず、唖然とするだけだった。
『ちょ、お、おい!何を泣いてるんだよ』
えっ?
僕が泣いている?
そ、そんな……どうして…止まらない、止まってくれないっ!
クラウスは嬉しかったのだ。そう真正面から言ってくれるだけで自分がしてきた事、やって来た事が何となく正しかったんだと思える。こんな自分にも大切に思ってくれている友がいる、その事実はクラウスの心を揺さぶるには充分だった。
あぁ、僕も君と出会えて本当に良かったよっ!これからも宜しく頼む
『馬鹿か、んなもん当たり前だろ!俺達はもう親友なんだからさ!』
「最近良く夢に出てきますね、クルイン……」
アインハルトは良くクラウスの記憶を夢で見る事がある。それは苦しいくとても見ていて気持ちがいいと言える夢ではなく悪夢として魘される事もよくあった。
だが最近クルインと出会ってからというもの、あの男は夢にまで出てくる。困ったものだ。ふふふ、と自然とアインハルトに笑みがこぼれる。
「本当に貴方はみんなを笑顔にしてくれる……自慢の友です」
あの後、アインハルトはヴィヴィオと魔法無しの格闘戦のみのスパーリングをしたのだ。結果はアインハルトがヴィヴィオを1発でKOして終わった。
ヴィヴィオが、現代の聖王が昔の聖王オリヴィエと全く違い、自分が求めているものと違うという自分勝手な理由からヴィヴィオに対して失礼な事を言ってしまった。
なのにヴィヴィオは謝ってきて次は真剣にやるとなし崩し的に1週間後に再戦する運びとなった。
「私は……どうすれば良いのでしょうか…クルイン」
悩むアインハルト。
ヴィヴィオの真っ直ぐな拳が、ストライクアーツが今の自分には辛い。駄目だ、こんななよなよしているのでは覇王こそ最強だと示す事なんて到底出来っこない。
そして今日も何処かうわの空になってしまい気が付いたら学校は終わっており、1日を無駄にしてしまった。
そして帰路に付いていると気が付いたら、自分はクルインと再開した、いや正確にはクルインを襲って返り討ちにされた開けた場所に来ていた。
再開したのはつい最近の筈なのにもう随分昔に感じる。それぐらいに彼の周りにいると濃くて有意義な時間を過ごしているという事だろう。
無意識のうちに此処に来てしまうとは相当自分は参っているらしい、取り敢えず家に帰ろうと歩き出したところで
「少しいいでしょうか?」
黒い一張羅にバイザーを深く被った男がいきなり呼び止めてきた。
「……何ですか?ルーンさん」
「…………そんな人は知りません。私はクルイン・M・K・レイジー。社畜を名乗らせて頂いております」
全然正体を隠せてないルーンが、いやクルインがそう名乗った。何かの嫌がらせだろうか?なんか自分の真似をされると無性に腹が立ってきたアインハルトである。
「で、何の真似ですか?嫌がらせですかね?ていうか社畜とか言ってるのに仕事はいいんですか?」
「ふっ、仕事に縛られるなんて社畜としては2流なのだよアインハルト君。私には頼れる仲間がいる!その仲間に託してきたのだ!」
「なるほど、キャロさんに全て丸投げしてサボリにしたと」
「断じて違う!決して私はサボっているのではない……そうこれは革命なのだ!キャロという儚い犠牲を無駄にしない為にも今ここでブラック企業を根絶すべく動くんだ、さぁ行こうアインハルト君!新世界の神となろう!」
「あの、キャロさんですか?今ルーンさんが……」
「うわぁぁぁぁぁ!ごめんなさいぃぃぃぃぃぃ!ふざけるの止めるから許してお願いします、もう晩御飯抜きは嫌だよぉぉぉぉぉぉぉぉ!」
「嘘です、ていうか何しに来たんですか?執務官はそんなに暇ではないでしょうに」
「やばいよ、もう俺生きてけな……えっ?嘘!?アインハルトの馬鹿!くそ真面目!頭でっかち!ひんn」
「何か言いましたか?」
「イイエ、ナニモアリマセン」
そしてクルイン?はバイザーを取る。
「良くぞ俺がルーンだと見破ったな、初見で見破ったのはお前が初めてだ」
「でしょうね、何たって私が最初ですから」
「何か冷めてんなぁ、もっとのってくれてもいいのにぃ」
「私にはそんな暇ありません、私にはやるべき事が……」
「暇がないとか言って今日ずっとうわの空だったくせにか?」
何故それを知られているのか、アインハルトはびっくりしたがすぐに本人から事実が語られる。
「そりゃ今日の仕事はお前と遊ぶ、だからな。久しぶりにやるか?鍛錬」
そういうと一瞬でルーンはデバイスを展開しその手に握る片手剣、クリードを自分に向けて振るう。
咄嗟の出来事だったがそれを回避、そしてバックステップで距離をとりこっちも戦闘形態へとセットアップする
「どういうつも……」
「喋ってたらした噛むぞっ!」
喋る暇も与えるつもりもないのか、すぐさま追撃を加えてくる。
しかし全ての攻撃は自分が防御ないし回避が出来るギリギリのスピードとタイミングでおこなわれている。舐めているのか、それとも別の意図があるのか。
「お前、俺が行った事全然覚えてないな」
「何が……ですかっ!」
喋る余裕は微塵もない、少しでも気を抜けばすぐにやられる。右から、次は左下。まるで機動がよめない剣裁きに四苦八苦しながら辛うじてかわし続ける。
「だから1人で悩むな、お前はもう1人じゃないんだ」
「けどこれは……私自身が解決しないといけないんです!」
首元を正確に狙ってきた突きをかわし懐に入る、そしてそのままボディにカウンター。しかしまるでパンチの風圧で動いたかのように自然な動きでルーンはかわしてみせる。そして決まったと思っていたカウンターをかわされガードがガラ空きになったアインハルトを蹴っ飛ばす。
「だからアホか、そんなんだからお前友達少ないんだよ。」
「ゲホッ、くっ、だから……どうだっていうんですか!私はクラウスの無念を……覇王を最強だと示さないと……」
「だから何でそれを1人でやろうとするんだ」
アインハルトはルーンの言ってる事がまるで理解出来ない
「理解出来ないって顔してるな。幸いお前には手を差し伸べてくれるやつがいる、俺だけじゃない、キャロだってそうだ。何よりお前と友達になりたいって言ってるやつがいるんだ。ならそいつと色々話をしてみろ、アイツはすげぇぞ?俺だって何でも1人じゃ何も出来ない、誰だって誰かに助けて貰って生きてきてる。助け合って、共に進んでいく。そんな関係のやつが傍にいるだけで世界の色は変わるぞ」
そう笑顔で語るルーン。
いつもそうだった。ルーン、エレミヤ、オリヴィエ、雷帝の合同で行った遠征で禁忌兵器と遭遇した時だってそうだ。
決して個々の能力では突破出来ない圧倒的不利な状況、だがルーンの一言で一変した。
ルーンがその目で突破口を示し、雷帝とエレミヤがそれをこじ開け、オリヴィエと自分が止めをさした。決して1人でもかけていたら成功はなかった。
そうやっていつも自分たちはお互いを助け合って、高め合ってきたのだ。
いつからそれを忘れていたんだろう。
「その顔、ようやく思い出したか」
「ルーンさん……」
「後は……分かるな?」
「はい、私は……ヴィヴィオさんの想いを真正面から受け止めてみせます。その上でもう一度勝ってお話してみたいと思います」
「あぁ、それでいい」
また借りを作ってしまった。いつもこの親友には助けてもらってばかり。昔だって今だって。
「私はいつも貴方から貰ってばかりで……」
「俺達、親友だろ?なら良いじゃないか。それでもお前の気が済まないのなら……もう少し大人になったらお前のおっp」
「覇王……断空拳!!」
「うがはぁ!」
ほんと最後の最後までこの親友は変わらない。けどアインハルトは思った。
この親友になら、別に…………と。
「さて、帰りますか」
この日結局ルーンは晩御飯を食べ損なったそうだ
どうしても真面目回になってしまう()
いっその事伏線とか全部ぶっ壊しておふざけに走ってやろうか←おい
今作品は一応、vivid strike!まで執筆する予定です。
需要無さそうならvividで完結させるつもりではありますが。
さてアインハルトさんは立派に成長するんですかね?