国際決済銀行(BIS)は、外国為 替市場での取引高が2013年4月に1日当たり平均5兆3000億ドル (約530兆4800億円)に急増したことを明らかにした。円の取引拡大が 全体を押し上げた。

BISが3年ごとに実施する為替トレーダー調査によれば、取引高 は2010年4月以降の3年間に33%増加。10年までの3年間では20%増だ った。主要通貨中で円の取引は最大の伸びを示した。一方でユーロは取 引高で2位の座を維持したものの、全体におけるシェアは低下した。新 興国通貨はシェアを伸ばし、メキシコ・ペソは取引高でトップ10入りし た。

今年に入り、各国の経済情勢を背景に為替レートの変動が高まった ことから、取引が急増した。

HSBCホールディングスの為替・貴金属デリバティブ世界責任 者、ビンセント・クレイグノー氏は「2008年の金融危機の後、流動性や 多様性を背景に為替は銀行や投資家にとって非常に興味深い資産となっ ている」としたほか、「競争も極めて激しくなっている。多くの銀行が 市場シェア拡大に力を入れているためだ」と続けた。

円の取引高は3年間で63%増えた。特に伸びが顕著だったのは12 年10月から13年4月までだった。日本銀行は4月、2%の物価安定目標 の達成に向けた量的・質的緩和を発表した。円は対ドルで、12年9月か ら13年3月末までに15%超下落し、5月には08年10月以来の安値を付け た。

BISによれば、今年4月までの3年間で取引高が最も多かったの は引き続きドルだった。

原題:Currency Trade Reaches $5.3 Trillion a Day as Yen Turnover Jumps(抜粋)

--取材協力:Lucy Meakin. Editors: Dave Liedtka, Paul Dobson

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