01月10日 19時52分
かつて、酒やみそを作る人などが腰に巻く、「帆前掛け」の一大産地だった愛知県豊橋市で、帆前掛けをPRするキャンペーンが始まりました。
帆前掛けは帆布の生地で作られた前掛けで、紡績業が盛んだった東三河地方が一大産地でしたが、昭和40年代をピークに需要が減り、昔ながらの職人は、現在、数人になっています。
豊橋市は帆前掛けの良さや歴史を伝えたいとして、10日からキャンペーンを始めました。会場の市役所では、職員が腰に帆前掛けを巻いて窓口業務にあたっているほか、1階のギャラリーには屋号が染め抜かれた約50点を展示しています。
「大勉強の店」と染め抜かれた帆前掛けは昭和30年代に流行し、全国の八百屋や酒屋の店主が安くて良いものを売っていると客に示すためにつけていました。
地元の伝統行事、手筒花火などをプリントした新しいデザインも展示されています。
キャンペーンの実行委員長で、染め職人の杉江秀介さん(85)は「多くの若者に見てもらい、価値を見いだして欲しい。日本伝統の作業着をこれからも守っていきたい」と話していました。
キャンペーンは1月20日まで行われます。
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