為替は非常にわかりにくい。
普段ぼくらが取引しているのは交換レートであって、通貨そのものの価値がどう変化したのかはパッと見では全くわからない。
株には絶対的基準がある。円で表記されるんだ!(圧倒的当たり前感)
でも現代の通貨は担保となるものが“信用”でしかないから、絶対的基準が存在しない。
それって超厄介じゃね?
そこで頭がいい人が
為替はレート自体がゼロサム構造だから、ある時期を起点にそれぞれの通貨がどのくらい動いたかを計算して、インデックス化すれば通貨単体の動き分かっていいんじゃない?
って考えたらしい。すごい。ヤバイ。アツい。
こないだの記事でうpしたインジあるじゃないですか。
実はあれ、自分は使ってないんです。
ヒストリカルデータが足りないと表示できないので自分で取得してこなきゃならないし、そもそも他にもっとイケてるインジがあるから。
対数変化率を用いて強弱を表示するのは同じなんだけど、最大の違いはオフラインチャートを作り出すことができること。
これによって、個別の通貨の動きを分析することができるんだ。
この個別の変動を見ると強弱が分かりやすいし、パターンがあるのでそれを元にトレードしています。
だいたいこんな感じ。
だけどそのインジはそのままではやりたいことができなかったので、いろいろと改造をして使っています。
まず、計算式が数学的美しさを優先しすぎた結果、動作がすごく重いのです。
にもかかわらず動作周期がティック毎なので、かなりのメモリ喰い。
複数時間軸のオフラインチャートを1つのMT4で作るのは困難でした。
そこで…
ゼロサムによる通貨変動やオフラインチャートの生成機能を維持したまま計算式を1/5程度に簡素化し、複数のチャートに充て複数時間軸のオフラインチャートを生成しても重くならないようにしています。
更新頻度も秒数間隔を指定できるようにし、通貨の色をパッと見で分かりやすい色に変更しました。
すごくいい。
正直、今ではこれがないとトレードするのしんどいレベル。
基本のモニター6枚の上画面3枚に、3つの時間軸でこのように表示しています。
モニターがたくさんあればリアルタイムでどのような動きか分かるので、勝ちたい方には複数モニターを強くオススメしています。
何買ったらいいか分からないって方はこの記事を読むといいよ( ˘ω˘ )
また、最大の特徴として…
通貨以外の対数変化率を表示できるようにしました。
これにより主要8通貨以外に
①225先物/ダウ/原油/金/Bitcoin
②ルーブル/メキシコペソ/トルコリラ/中国元/シンガポールドル
③Bitcoin/Litecoin/Ethereum/中国元/香港ドル
の表示を可能にしました。
だいたいこんな感じです。
対数変化率でBTC・ダウ・225インデックス作るインジの動作軽いやつ完成ヽ(´エ`)ノ
ついでにメキシコとかトルコとか入れた版も作ってみた。 pic.twitter.com/DZQnyysFxY— yäsü (@yasuFX) 2017年1月9日
これが対数変化率基準で示した直近の強弱変化なわけですが、
ここにBitCoinを加えるとこうなる( ˘ω˘ ) pic.twitter.com/O425Lmx0r3— yäsü (@yasuFX) 2017年1月6日
BTC ETH LTCのインデックスできたヽ(´エ`)ノ pic.twitter.com/nhTsUDCdGl
— yäsü (@yasuFX) 2017年1月11日
BTCインデックス@1時間足 pic.twitter.com/xFF0Tcx5N2
— yäsü (@yasuFX) 2017年1月11日
プライスを配信している業者でないと意味が無いので、サーバーファイルを入れてあります。
わざわざ新規にMT4をインストールしなくても、MT4のデータフォルダ内にある“config”フォルダに解凍したsrvファイルをいれればそのMT4サーバーにアクセスできます。デモ口座でも価格が取得できます。
①と②はFXOPEN用です。もちろんデモ口座でも表示は可能です。
③はかなりマイナーな会社なので、こちらもサーバーファイルを添付しました。
ビットコインなんかは変動率がすさまじいので、強弱の理解というよりはオフラインチャート生成用です。
また、NYクローズ時間を起点として日々の変動率を表示する、動作の軽いバージョンも①と②の通貨ペア版のものに付けています。
これらは日々のリスクオンオフ度理解に非常に役立ちます。これもないとトレードしんどい。
ついでに、PriodConberterのインジケーター版をつけておきました。
これがあれば、5分足のオフラインチャートから15分足をつくつことなどができるので、プログラムの仕様上起動時には表示されないローソク足のヒゲを初めから作ることが出来ます。
ファイル内容はこんな感じ。
Allow DLL importsへのチェックは忘れずに。
地味に手間やらなんやらかかっているのでタダで公開する気はなく
吉野家の牛丼おごってくれたらインジあげるわ!
ってノリです。
宗教上の理由で吉野家以外の牛丼は食べません。松屋はカレー屋だと認識しています。
が、パスがかかっています。
noteの記事(380円)を購入するとパスが表示されるので、それで解凍してください。
理解のある方向けなので、これまで一度もMT4を触ったことないような方にはハードルが高いかもしれません。
ある程度の質問には答えようと思いますが、このブログ自体が素人向けではないですし、あくまで好き放題書くスタンスのブログなので、細かくサポートする気はありません。(美女を除く)
とりあえずプライスボードを“Show All”にして、インジをチャートに充てれば表示できるよ。
変更可能な設定は以下の通り。
RefreshTime
何秒ごとに更新するか
MaxBars
計算するバーの数
OriginTime
起点にするバーの位置を何本前にするか。
MA Method
平滑化の際にどの移動平均を使うか。デフォルトは3
【0=SMA(単純移動平均) 1=EMA(指数移動平均) 2=SMMA(平滑移動平均) 3=LWMA(加重移動平均)】
MA Period:
移動平均の期間 1を推奨
Ma Price
計算にローソク足のどの部分を使うか 基本そのままでいい
【0=終値 1=始値 2=高値 3=安値 4=中央値(高値+安値)÷2 5=代表値(高値+安値+終値)÷3 6=加重終値(高値+安値+終値+終値)÷4】
SelectedLineWidth
インジを充てた通貨ペアの個々の通貨の色を太くするかどうか 1で全部同じ。太くする必要なくね?
ZeroLevelShift
オフラインチャートを表示するにあたり、マイナスの数字は表示できないために足す数字。
(オフラインチャートにオシレーター系を表示する場合はOriginTimeが800であれば100程度が妥当か)
このインジはKu-Chart-Maker-2bを独自に改造したものです。
ぼくはオープンソース思想のエンジニアの方を心から尊敬しています。
それを加工して有料配信するのは何事か、と思う人がいることも知っています。
自身も過去にオープンソースでいくつかのプログラムを公開したことがありますが、その理由は“おもしろいから”という技術者としての思想からでした。
しかしながら、このインジは質の悪い商材やPAMMの勧誘に利用され、被害者と呼ばれる人間が多く発生したことも事実です。
特にFX界は魑魅魍魎が多く、海外FXは詐欺が横行する業界になってしまいました。
更に言うと、最近巷にあふれる暗号通貨関連の儲け話の9割は詐欺です。
善意が結果として悪意のある第三者に使われることは往々にしてあります。
特にお金に関するプログラムがフリーであるということは、リスクのある行為でもあると認識しています。
そのため、そもそも公開する気はなかったのですが、要望が多かったため今回は“フリーではないけれどオープン”という形を取りました。
あえてMQ4形式にしてありますので、お好きに改良してください。細かくは決めていませんが、長くは公開しないつもりです。
思想により、あえてMetaEditor 5.00 build 1241でコンパイルしてあります。
人によっては「いまさら通貨の強弱かよ…」って思う人もいるかもしれない。
確かに一時期概念だけが独り歩きして流行ったけれど、オフラインチャートによる個別分析や強弱の時系列パターンまでしっかり分析したひとはほとんどいないと思ってる。
一見抽象度の高い概念のように思えるけれど、実際に表示すれば普通の為替チャートをただ見ているより圧倒的に抽象度が低くなる。
人は自分の理解できるレベルでしか認識できない。個別通貨の認識がトレードに使えないと思っている人は、ただ単に使いこなせていないだけ。
自分の中では過去最高のインジです。実際自分はこれで稼いでるしね。
健闘を祈ります。