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【首都スポ】

大学ラグビー 帝京大が歴史的V8 東海大またも決勝で涙

2017年1月10日 紙面から

8連覇を達成し、笑顔で記念撮影する帝京大の選手=秩父宮ラグビー場で(北田美和子撮影)

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◇全国大学選手権<決勝> 帝京大33−26東海大

 帝京大、前人未到の8連覇!! ラグビーの第53回全国大学選手権は9日、東京・秩父宮ラグビー場で決勝を行い、帝京大(関東対抗戦1位)が東海大(関東リーグ戦1位)を33−26(前半14−14)で破り、大会8連覇を飾った。日本ラグビー界では、新日鉄釜石(現釜石シーウェイブス)と神戸製鋼が旧全国社会人大会と日本選手権で達成した7連覇を上回った。後半2分に14−19とされた帝京大は15分から3連続トライを奪い、東海大の終盤の猛攻を1トライでしのいだ。帝京大は第54回日本選手権の出場権を獲得。初戦の準決勝(21日)で、トップリーグ優勝チームと対戦する。

 一進一退の攻防が続いていた。東海大が重量FWのスクラムを看板に突き進めば、帝京大はSO松田力也(4年・伏見工)のキックで冷静にゲームを組み立てる。そして互いに譲らない、低く激しいタックルの応酬。大学最高レベルの戦いを決めるビッグプレーは、帝京大が26−19とリードした後半28分に飛び出した。敵陣に攻め込んだ帝京大が左展開。プレッシャーをかける東海大の防御が前がかっているのを帝京大は見逃さなかった。

 「ゴール前のスペースが空いているとコールした瞬間、松田さんが蹴っていました」

 WTB竹山晃暉(2年・御所実)が振り返る。「普段の練習からスペースができたときにコールする言葉を決めて、イメージを共有していたんです。今日は、僕が声を出すのと松田さんが蹴るのが一緒でした」

 インゴール左隅に転がったボールに、東海大FB野口と競り合いながら竹山が腕を伸ばす。2人の体はもつれあって転がる。判定は? だが竹山は判定を待たずに跳び上がって喜びを爆発させた。

 「(相手の)野口さんの体の下に腕を入れて、押さえた感触があった。僕はトライを確信してました」

 あうんの呼吸で決めた早業トライ。左隅からの難しいゴールを松田が決める。そして後半ロスタイム。再び7点差に迫った東海大のゴール前の猛攻を2分間にわたって耐え、最後は相手落球を誘いノーサイド。赤いジャージーが抱き合い、両腕を突き上げた。

 「リードされても焦りはなかった。やってきたことに自信がありましたから」と言った松田は、8連覇について聞かれると「先輩たちが積み重ねてくれたから」と笑い「目標はもうひとつ、日本一がありますから」と言い切った。トップリーグ王者に挑む日本選手権は21日。無敵の赤ジャージーの挑戦は続く。 (大友信彦)

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