さて・・・前回四大陸選手権に行き損ねた話を書きました。それの続きになりますが・・・。
私が今回四大陸に行きたかった理由は、もちろん結弦くんが出場してるのが一番の理由ですが、それ以外に、平昌の五輪はテレビ観戦になると思うので、会場だけでも見ておきたかったというのがあります。それにプラス、今回の四大陸、もし優勝すれば、結弦くんに、またひとつ「男子シングル初」の勲章が加わるので、その歴史的瞬間に立ち会いたかった・・・というのもありました。
どういう勲章かというと、ジュニアの2大大会(ジュニアグランプリファイナル、ジュニアワールド)のタイトル、シニアの4大大会(オリンピック、ワールド、コンチネンタル大会、グランプリファイナル)のタイトル、そのすべてを制覇した、史上初の男子シングル選手になるということです。
結弦くんのタイトル履歴を振り返ります。
<ジュニア時代>
JGPファイナル : 2009-2010シーズン ※ 史上最年少(14歳)で総合優勝
世界Jr選手権 : 2009-2010シーズン ※ 日本人男子としては初の中学生で優勝
<シニア>
グランプリファイナル : 2013-2014シーズン
※ ショートプログラムの歴代最高得点を更新して優勝
オリンピック : 2013-2014シーズン
※ 男子シングルの種目において、日本人初(アジア人でも初)の金メダル
※ 19歳65日という年齢で、フィギュアスケート男子シングルの金メダリストとしてはディック・バトン(アメリカ合衆国)が1948年のサンモリッツオリンピックで優勝した際の18歳202日に次ぐ史上2番目の年少記録となり、66年ぶり2人目の10代での金メダリストとなる
世界選手権 : 2013-2014シーズン
※ 「GPファイナル・冬季オリンピック・世界選手権」の主要3大会を全て制しての3冠達成は、2001-2002年シーズンのアレクセイ・ヤグディン以来、男女シングルを通じて史上2人目
初・初・初が並ぶ、正真正銘の天才だということがわかる華々しい戦績なのですが、ただひとつ、コンチネンタル大会(4大陸選手権または欧州選手権)のタイトルだけはまだとっていません。シニアにあがってから、4大陸は2回しか出場していないということも原因かと思いますが、過去2回出場は、どちらも2位に終わっています。特に、2012-2013シーズンの大阪で開催された4大陸は惜しかった。ショートを首位で折り返したのに、フリーでケビン・レイノルズ選手に逆転されてしまったのです。マスコミに、なぜか銀で惨敗扱いされたのを覚えています(笑) このときに、優勝していたら、十代ですべてのタイトルをコンプリートしたことになったのですよね。エキシビションを現地観戦したのですが、アンコールにこたえるのがケビンくんで、結弦くんでないことがとても悲しかった覚えがあります(ケビンくんのこと、決して嫌いなわけではありません)。
まあ、そんなことで、来シーズンは五輪に出場する選手は、通常四大陸は回避するので、もし・・・結弦くんが平昌シーズンを最後に引退するとしたら、今年の四大陸がコンプリートの最後のチャンスということになります。もちろん、引退しないのであれば、まだまだチャンスはありますが。
さて・・・ここで、なぜプルシェンコがコンプリートしていないのか?と不思議に感じますが、JGPファイナルの歴史はそれほど長くなく、1997-1998シーズンから始まっているのですね。プルシェンコは、ちょうどこの1997-1998シーズンにシニアにあがってしまったので、JGPファイナルのタイトルだけはとっていないのです。他の5大会はすべて制覇しているのですが。
結弦くんは、コンプリートに王手をかけているわけですが、過去にコンプリートをした選手はいるのでしょうか?
私の調べた範囲で、漏れがなければ、以下のようになります。
女子シングル : 金妍児(キムヨナ)
男子シングル : なし
アイスダンス : テッサ・ヴァーチュ&スコット・モイア
ペア : なし
アイスダンスのテサモエは、ずっとグランプリファイナルだけとっていなかったのですが、昨年のファイナルで優勝しめでたくコンプリートとなりました。
金妍児も、やはりこうみるとすごいですね。今のところ、女子シングルでは唯一の選手です。
男子シングルは今のところいません。今年の四大陸優勝すれば、結弦くんが男子初となります。
ペアは、パートナーを変えることが多いので、なかなか同じペアでのコンプは難しいのでしょうね。
でも、惜しい選手もいるのですよね。プリシェンコ以外では、この二人が惜しい。
男子シングル : ライサチェック(世界ジュニア選手権金なし)
女子 : 浅田真央(五輪金なし)
ライサチェックは、ジュニアワールドだけ金メダルをもっていません。銀どまり。他は全部もっています。
浅田さんは、ジュニアの2タイトル、シニアの3タイトルはもっていますが、みなさんご存じのとおり、五輪金メダルだけもっていません。
これだけ多くのスケーターがいて、すべてのカテゴリを合わせても、一人と一組しかいないことを考えても、いかに全タイトルコンプリートが難しいことかわかります。ジュニアからシニアにかけて、ずっとトップでなければならないのですから。
さて・・・では、今現役の選手で、結弦くん以外で一番コンプリートに近い選手は誰でしょうか? それは、エフゲニア・メドベージェワ選手です。彼女も王手をかけている状態で、あと残るのはオリンピックの金メダルだけです。今の無双状態を五輪シーズンまで維持できたとすれば・・・彼女が女子シングルのカテゴリで二番目にコンプリートしたスケーターになります。オリンピックのときには18歳だと思いますので、金妍児の19歳を抜いて、史上最年少での全制覇となりますね。そう考えると、やっぱりメドベすごいわ(笑)
まあ、今の状況をみると、今後女子の全制覇者がでるとすれば、メドベに限らず、一番可能性が高いのはロシアの女子からでしょうね。
2013年の四大陸、首位で折り返したショートの演技を貼っておきます。懐かしいわ(笑)
羽生結弦 四大陸選手権2013 ショート演技 YUZURU HANYU 4CC SP
このときも、コンビネーションが・・・やはり、鬼門のルッツでした(笑)
四大陸とは全く関係ないのですが、とても美しいので貼っておきます。

なお、調べたつもりですが、もし記事に誤りがありましたら、ご指摘いただけるとありがたいです。

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テーマ : フィギュアスケート - ジャンル : スポーツ
2017/01/08 13:50 |
ゆづ語り
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