LG電子の10~12月期営業益 スマホ不振で赤字転落

【ソウル聯合ニュース】韓国のLG電子は6日、昨年10~12月に14兆ウォン(約1兆3600億円)以上の売上高を記録した一方、本業のもうけを示す営業利益では353億ウォン(約34億円)の赤字を計上したと発表した。

 昨年10~12月期の売上高は14兆7819億円で前期に比べ11.8%増、前年同期比では1.5%増となった。

 営業利益は赤字に転落した。

 2016年通期では売上高は前年比2%減の55兆3712億ウォン、営業利益は同21.2%増の1兆3377億ウォンとなった。

 LGは昨年1~3月期、4~6月期には5000億ウォン台の営業利益を計上したが、7~9月期には2800億ウォンと半減し、10~12月期にはついに営業赤字となり、市場予想とも大きな差がつく結果となった。

 営業利益が赤字となった主な要因は、スマートフォン事業を担当するモバイル・コミュニケーションズ(MC)事業本部の不振によるものと分析される。MC事業本部は15年4~6月期から6四半期連続で赤字を出した。昨年7~9月期には2兆5170億ウォンの売上高を記録したが、4364億ウォンの営業損失を計上した。

 昨年10~12月期には戦略機種「G5」不振の余波が続き、新しく発売したプレミアムスマートフォン「V20」も力を発揮できず、赤字幅が拡大したものとみられる。

 これまで実績を下支えしてきたのは生活家電事業を担当するホーム・アプライアンス&エア・ソリューション(H&A)事業本部とテレビ・オーディオ事業を手がけるホーム・エンターテインメント(HE)事業本部だったが、今回は事情が違った。昨年7~8月からTVパネルの価格が上昇したが、受注契約の関係上10月から本格的に売上に反映された。 

 また北米市場ではブラックフライデーシーズンを迎えてマーケティング費用が上昇し、製品販売価格は下がったことでマージンの圧迫につながった。

 7~9月期に好調を収めた家電部門は、10~12月期に伸び悩んだ。オフシーズンの影響で販売量が減少したとみられる。 

 LG電子が将来の成長事業として育成中の自動車部品事業を手がけるビークルコンポーネンツ(VC)事業本部は今回も損益分岐点にとどまったか、小幅の赤字を記録したと推測される。

 今年についてはさまざまな見通しが出ている。「底を打った」との観測もあるが、回復を期待するのは難しいという意見が大勢だ。

 上半期には家電、TV市場がオフシーズンに入る。そのため、来月発表される新しいスマホの戦略機種「G6」が成功するかどうかが試金石となる。

 スマホ市場が飽和状態に達し、需要を伸ばすのが困難な環境の中で、1~3月期の「G6」の売り上げが全事業部門の成績を左右すると見込まれる。

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