土居新平
2017年1月11日22時58分
メキシコやトルコといった新興国の通貨が、ドルに対して下落を続けている。保護主義的な主張を掲げたトランプ氏が米次期大統領に決まり、資金流出が続いているためだ。テロ事件などの政情不安も背景にある。一方、東南アジアなどでは持ち直しの動きもあり国ごとに濃淡も出始めた。
10日の外国為替市場で、メキシコの通貨ペソは一時1ドル=21・8ペソ台をつけ、過去最安値を更新した。今年に入ってすでに約5%下落しており、5日にはメキシコ中央銀行がドル売りの為替介入に踏み切ったが、値下がりに歯止めがかかっていない。
急落の背景にあるのは「米国第一主義」を掲げるトランプ米次期大統領の言動だ。トランプ氏は大統領選前から「国境に壁をつくる」と主張。当選後も、生産拠点を米国からメキシコに移す企業などに対し、ツイッターで名指しで批判した。
その結果、米自動車大手フォー…
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朝日新聞国際報道部