ロシア トランプ次期大統領の不名誉な情報保持か

ロシア トランプ次期大統領の不名誉な情報保持か
ロシアがサイバー攻撃を通じて去年のアメリカ大統領選挙に干渉したとされる問題に関連して、アメリカの主要メディアは、ロシアの情報機関が、トランプ次期大統領の弱みを握るため、本人の不名誉な個人情報をつかんでいる疑いがあることがわかったと伝えました。
アメリカ大統領選挙で民主党のクリントン氏の陣営がサイバー攻撃を受けた問題をめぐり、アメリカの情報機関は、クリントン氏の選挙活動を妨害することを狙ってロシア政府がサイバー攻撃を仕掛けたと結論づけ、トランプ次期大統領に報告書を提出しました。

アメリカのCNNテレビやワシントン・ポストなどによりますと、この報告書には、ロシアの情報機関がトランプ氏の弱みを握るため、不名誉な私生活や財産の情報を入手した疑いがあると記されているということです。
さらに報告書には、選挙期間中、トランプ氏の陣営がロシア政府側と定期的に情報のやり取りをしていた疑いも指摘されているということです。

ただ、こうした疑惑は、イギリスの情報機関の元職員が作成したメモに基づいた未確認情報で、アメリカの情報機関は、情報の信ぴょう性を調べているとしています。

これらの疑惑についてトランプ氏は、ツイッターに「偽のニュース、フェイクニュースだ」と書き込み、信ぴょう性はないとしましたが、ロシアとの関係改善に強い意欲を示しているだけに、トランプ氏とロシアとの関係を懸念する声が高まることも予想されます。

ロシア大統領府報道官「デマだ」

アメリカ主要メディアのこの報道について、ロシア大統領府のペスコフ報道官は、ロシアのメディアに対し、「デマだ。米ロ関係に損害を与えようという試みであることは明らかだ」と述べ、否定しました。
そして、アメリカ議会で共和党の保守派や民主党の議員らからロシアに対して新たな制裁を求める声が上がっていることについては、「2国間関係だけでなく、世界経済と世界のエネルギー市場に損失を与えることになる」と述べ、けん制しました。