台湾の国防部は11日、中国の空母「遼寧」の率いる艦隊が南シナ海での訓練を終え、母港の山東省青島に帰港するため、中国大陸と台湾の間の台湾海峡を通過していると発表した。台湾は海峡の中間線を防衛ラインと位置づけており、遼寧が中間線の台湾側に入らないよう監視している。
国防部は10日夜、遼寧が訓練を終えて北上を始めたことを確認。遼寧は11日午前7時(日本時間午前8時)には台湾の防空識別圏の海域に入った。海峡中間線に沿って南西から北東に航行しているという。軍を統帥する蔡英文(ツァイインウェン)総統は中米歴訪中だが、情勢を完全に把握しているとしている。
訓練用空母として就役した遼寧は今回、沖縄本島と宮古島の間を通って初めて太平洋に出た後、南シナ海に南下して戦闘機の発着訓練などを続けていた。台湾では遼寧の台湾海峡通過に警戒感が出ている一方、軍事専門家からは「青島に戻るには最短ルートである台湾海峡を通過するのが自然」との指摘もある。
台湾で対中政策を担う官庁の行政院大陸委員会の張小月・主任委員は11日の記者会見で、遼寧の台湾海峡通過に関連し、「いかなる脅威も両岸(中台)関係の助けにならない」と述べ、中国を牽制(けんせい)した。(台北=鵜飼啓)
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朝日新聞国際報道部