昔から、イライラはカルシウム不足が原因とよくいいます。実際、イライラしたときに、カルシウムの多い牛乳を飲んだら落ち着いたという経験がある人も多いのではないでしょうか。はたして、この効果は本当なのか気になるところ。
ここでは、イライラとカルシウムの関係に迫ってみます。また、他にもイライラに効く栄養素があるようです。併せてみていきましょう。
イライラとカルシウムの関係って?
血中カルシウムの濃度が低下する病気に、「低カルシウム血症」があります。重度の場合の症状に、けいれん、下痢、そしてイライラ感があるとされており、医学的には、カルシウムが低下するとイライラするという症状が起きることは認められています。
しかし、低カルシウム血症では、イライラだけでなく、他の症状を伴うこともあるため、普段の生活の中で起きるイライラが、低カルシウム血症によるものとは考えにくいともいわれています。
また、低カルシウム血症は、副甲状腺機能低下症や、ビタミンD欠乏症などで起こることもあるとされていて、イライラの原因がカルシウムだとは言い切れないのです。
牛乳には神経への刺激を緩和する作用がある
しかし、厚生労働省のe-ヘルスネットには、「カルシウムは脳の興奮を抑えますが、カルシウム不足=イライラに直結はしません。」と記されています。
カルシウムを摂取したからといって、イライラがおさまることはないようです。では、なぜ牛乳を飲むとイライラがおさまる気がするのでしょうか。
それは、牛乳を飲んだ後、たんぱく質が消化されると生成される「オピオイドペプチド」という成分に、神経を鎮静させる効果があることが、理由の一つのようです。
イライラがおさまるのは、カルシウムの作用ではなかったのですね。
イライラにいい栄養は?
ビタミンC
中でも、「ビタミンC」がいいといわれていますが、即効性があるものではなく、また、イライラ解消に直接作用するものでもありませんが、ビタミンCは、ストレスの多い人に効果があるようです。
ストレスを感じると、副腎という場所からアドレナリンが分泌され、ストレスに立ち向かおうと身体が体制を整えます。このとき、ビタミンCがアドレナリンを作るのに大量に使われるため、ビタミンC不足になってしまうのです。
次々とかかるストレスに対抗するには、ビタミンCでどんどんアドレナリンを作る必要があります。よって、ストレスが原因でイライラして疲れてしまいがちな人は、ビタミンCを積極的に摂るとよいのです。ぜひ、以下の食材を積極的に摂ってみてください。
イライラとカルシウムは、確かに因果関係がありましたが、カルシウムを摂取すれば、即座にイライラがおさまるというわけではないことも分かりました。
ただし、牛乳を飲むことによる鎮静効果は試してみてもよさそうです。また、ストレスを感じてイライラしたときには、ビタミンCが失われやすいことを念頭に、食事で対策を立てられればいいですね。
文:椎原茜