スマホが普及した今、誰でも無料かつ簡単に多くの情報を仕入れることができるようになりました。
便利に思える世の中ですが、皆さんはこの状況を上手く利用しきれていますか?
・・・ぼくはというと、正直そこまで上手く利用できている気がしません。
便利は便利で変わりありませんが、問題なのはこの情報量。
多くの情報を簡単に入手できるけれど、自分にとって本当に必要な情報はどれなのか?
ぼくはこの判断スピードが、情報量に対して追いつけないままでいます。
こんな生きやすいようで生きづらい今の時代を切り抜けるには、情報の断捨離スキルが必要になってくるんですよね。
「しないことリスト」を作ってみよう
巷では「やりたいことリスト」を作ることが流行っていますね。
やりたいことを紙に書きだすなりして可視化し、それを目に入る場所に貼っておく。
すると不思議なことに内容を無意識のうちに脳裏に刷り込んでいるので、日頃から実現へ向けた行動をするようになる。
結果としてリストに書いた”やりたいこと”が、少しずつ叶っていくというものです。
実はこれ、ぼくも半年ちょっと前に作っていました。
今になって見返してみると、本当にちょこちょこ叶っているので不思議です。
でも、この記事で推奨するのはそれではありません。
むしろ、それとは逆の「しないことリスト」を作ろうというお話です。
京都大学卒で元ニートという異例の肩書きを持つphaさん著の「しないことリスト」という1冊の本。
ここには、大量の情報が行き交う今の時代において、もっと気楽に生きるためのマインドが記されています。
この本が掲げるメッセージを一言で表すならば、
『世の中に溢れる情報の中から、自分にとって本当に必要なものだけを得ればいい。
そうすることで人生をもう少し楽に、周りに流されず自分らしく生きれるよ。』
といったところでしょうか。
そのために作るのが「しないことリスト」なんです。
本には著者のphaさんがしないと決めた36個の物事が並んでいました。
中でもぼくが素敵だと思った考え方の中からいくつかを引用させて頂きます。
積み上げない
成功はいったん得たら、すぐに手放したほうがいい。
なぜかというと、得て積みあがったものが自分を縛る枷になって、しがらみだらけで自分の好きなように動けなくなるからだ。
だから、積んだものはすぐに捨てることが重要なのだ。
引用すればわかるように、この本には物理的な「〇〇しない」よりも、マインド的なものが多く並んでいます。
この「積み上げない」もそう。
世間一般的な意見(情報)を取り入れれば、日本は特に過去の成功を美徳とする風潮にありますよね。
しかし積み上げない。
ぼくの小さな具体例を挙げるとすれば、それは高校生の頃。
長距離走におけるタイムの速さに若干の自信と実績を持っていました。
それゆえ色々な人からタイムアタック勝負を仕掛けられるのですが、最初はよくても2度目の勝負に乗るのは怖かったんです。
要は勝ち逃げして美徳を飾っておこうとしたのですが、これも過去の勝利を積み上げて考えているからですよね。
成功を積み上げてしまうと、負けが怖くて実績がなかった頃と同じような身軽さでは動けなくなってしまう。
その意味でも今後は身軽さと積極性を保つため、ぼくも成功を積み上げて考えることはやめようと思いました。
二択にしない
AかBかという二択ではなく、
「みんなそれぞれ正しいところもあるし、それぞれ間違っているところがある」
「みんなそれぞれの立場と事情を抱えて一生懸命生きている」
という想像力を持てば、自分と意見の違う人や嫌いな物事にも少しだけ優しくなれる。
ぼくらはいつでも自分の考えこそ最も正しいと決めつけがちです。
ネットの世界では誰もが匿名なゆえそれが特に顕著で、俗にいう炎上が頻繁に発生しますよね。
けれど、それもすべて「Aこそ正しくてBは間違っている」と物事を二択にして考えてしまうことが原因でした。
phaさんのように考えられるようになるまでは時間が掛かりそうですが、ここまでくるともはや仏ですね。
「二択にしない」はくだらない争いを生まないために心掛けていきたいところです。
人の意見を気にしない
他人は同じ人間であっても、自分とはまったく違う感覚を持つ別の生き物だと考えたほうがいい。
そもそも理解し合えないもので、たまに意思疎通ができたらラッキーくらいのものだ。
何を考えているかもよくわからない生き物に批判されても、「よく喋るテレビだな」くらいに思っておけばいい。
人にやたらと文句をつける人は、その人自身が何か悩みを抱えてるだけのことが多いし。
ぼくはネットで意見を発信する1人として、この文章を読んで痛快さを感じました。
というのも、ネットにはどんなことを書いても必ず批判がくるものです。
そう、誰もがひとつ前に挙げたように物事を二択にして考えるから。
批判が飛んできたとしても、それを気にしていたら時間の無駄なんですよね。
「人の意見を気にしない」は、ネットで情報を発信する側に立てば自然とクリアできる項目です。
ぼくは他人の意見をスルーするスキルを身に付けてから、気持ちが楽になって自分と素直に向き合えるようになりましたよ。
日本の社会は周りの目を気にせざるを得ない状況なので、これを意識するだけでも気持ちに違いが出るはずです。
最後は自分の頭で考えて、しないことリストを作ろう
たくさんの情報が溢れている今、周りに流されず生きていくには何が必要なのか?
phaさんの「しないことリスト」は、そんなことを考えさせてくれる1冊でした。
上で挙げた「〇〇しない」を振り返っても、気を抜くと情報を鵜呑みにして正面から向き合ってしまいそうなことばかりです。
こんな時代だからこそ、自分の理想を実現するには何が必要で何が不要なのか、情報の断捨離をする力が求められます。
この本にも、その力を身に付けるためのヒントはたくさん転がっていました。
それでも忘れずにいたいのは最後には自分の頭を使って、何が必要で何が不要なのかを判断することです。
この本を鵜呑みにして完全再現したところで、その先にあなたらしい人生が待っているとは限りません。
最終的にはphaさんの「しないことリスト」を参考に、あなたの理想に沿ったリストを作ることを目指しましょう。
ぼくもいずれできたら、ブログで公開してみようかな。
そんなphaさんの「しないことリスト」は、情報過多な今の時代を賢く生きるためのバイブルになると、心の底から感じました。