具体的には、「目標、身に付けたい資質、性格」などをまず紙に書き出します。もしくはICレコーダーなどにそれらを録音します。そして瞑想前にその紙を眺めたり、瞑想中に録音した音声を聴けば、潜在意識にそれらをプログラムすることができるのではないか、というモノです。
つまり、自分で「自分をプログラムできる」のではないか、ということです。
以下が根拠です。
- 子供はあらゆる情報を吸収しやすい。それは脳波がシータ波だからだ。
- 瞑想中に増えるのはアルファ波ではなく、実はシータ波だ。
- ということは、瞑想して脳波をシータ波にして「願望」などを脳にインプットすれば、それをスムーズに吸収できるのではないか。
1つずついきます。
■1.子供はあらゆる情報を吸収しやすい。それは脳波がシータ波だからだ。
子供はあらゆる情報を吸収しやすいです。
新しい物事を覚えるのが早いです。親から言われたことを吸収するのも早いです。まるで真綿に水が染みこむように、子供は情報や知識をハイスピードで吸収します。(人間の性格はこの子供の頃の環境でだいたい決まってくる、という話しもあるくらいです。)
どうやらこれは「脳波がシータ波になっている」からのようです。
脳波にはアルファ波、ベータ波、シータ波、デルタ波、などがあります。「周波数の低い順に並べる」とこうなります。
- デルタ波 0.5~4Hz未満
- シータ波 4~8Hz未満
- アルファ波 8~13Hz未満
- ベータ波 13~40Hz未満
そして、子供成長に応じて、この脳波は「周波数が高まっていく」のだそうです。
具体的にはこうです。
- 生まれてから2歳になるまで:主にデルタ波(0.5~4Hz未満)
- 2歳から6歳にかけて:主にシータ波(4~8Hz未満)
- 大人:主にアルファ波(8~13Hz未満)
私たち大人は他人の言動に子供ほど影響を受けません。それは主要な脳波が「高周波のアルファ波」だからのようです。
そして、子供が大人の言うことを直接吸収したり、新しい物事を物凄い早さで吸収するのは、主要な脳波が「デルタ波やシータ波の遅い脳波」だからのようです。
ブルール・リプトン著の「思考のすごい力」にこれらのことが書かれています。引用します。
成人でも子供でも、低周波の”デルタ波”から高周波の”ベータ波”まで、数種の脳波が見られるが、子供の場合は、発達段階により、特定の種類の脳波が郵政になることが発見された。
リーマ・レイバウ博士の書いた『脳波の定量とニューロフィードバック』には、発達段階によって優勢な脳波がどのように移り変わるのかが示されている[Laibow 1999 and 2002]。
生まれてから2歳になるまでの人間の脳はは、主に、最も周波数の低い0.5から4ヘルツの”デルタ波”を発しながら作動している。優勢なのは”デルタ波”ではあるが、それよりも高い周波数の波が断続的にパッと現れることもある。
2歳から6歳にかけては、シータ波(4~8ヘルツ)というやや高い周波数の波が増えていく。
催眠療法士は患者の脳波を”デルタ波”と”シータ波”に落とす。これら周波数の低い脳波が出ると暗示を受けやすくなり、プログラムしやすい状態になるのだ。
(省略)
脳波は年を取るにつれ、高周波の”アルファ波”(8ヘルツ~12ヘルツ)が増加し、外部からのプログラムによる影響を受けにくくなる。
まとめるとこうなります。
- 子供の脳波は低周波だ(デルタ波やガンマ波。0.5~8ヘルツ)
- 子供は情報を吸収しやすい。親の言動は子供の潜在意識の奥深くまで刻まれる
- 大人の脳波は高周波(アルファ波。8~13ヘルツ)。このため、子供に比べて、外部からプログラミングされにくい
ということは、私たちも脳波を低い周波数(デルタ波やシータ波)にすれば、「自分自身をプログラムできる」可能性が出てきます。
そして、興味深いのは次です。
■2.瞑想中に増えるのはアルファ波ではなく、実はシータ波だ。
瞑想中に増える脳波はアルファ波だと言われています。一般的には。
しかし、瞑想中に増える脳波はアルファ波ではなく、実は「シータ波」のようなのです。
グレッグ・D・ジェイコブス著の「脳内復活」という本にこうあります。
(リラクセーション反応=瞑想。と置き換えて読んでみてください)
私はある研究で、リラクセーション反応を実践し始めてわずか8週間の被験者を対象にして、リラクセーション反応の効果を評価するため、前頭葉領域と側頭葉領域の脳波をさらに性格にコンピューター分析しました。
するとリラクセーション反応中は、対象条件と比べて、シータ波の増加とアルファ波の減少が見られました。これはリラクセーション反応中に変化する重要な脳波は、実はシータ波であることを示唆しています。
シータ波の増加を生じさせる能力と実践との間には、リラクセーション反応の実践期間が長い被験者ほど、リラクセーション反応中のシータ波の増加が大きいという相関関係が見られました。
「リラクセーション反応」という言葉は、ハーバード医科大学の心臓専門医ハーバート・ベンソンが作ったモノのようです。
そして、彼はリラクセーション反応のポイントとして次の4つを挙げています。
- 静かな場所で目を閉じ、気を散らす要因を最小限にする
- ゆったりした姿勢で、筋肉を弛緩させる
- 呼吸、語や句、イメージなどに意識を集中し、心が日常的な思考に向かってしまわないようにする
- 日常的な思考が起きても気にとめず、無視する
これはほぼ「瞑想」だと思います。
また、引用した本を書いたグレッグ・D・ジェイコブスもリラクセーション反応の研究の中で「瞑想」を扱っています。
ですから、「リラクセーション反応=瞑想」と見て間違いないと思います。
つまり、「瞑想するとシータ波が増える」ことになります。
■3.ということは、瞑想して脳波をシータ波にして「願望」などを脳にインプットすれば、それをスムーズに吸収できるのではないか。
ということは、瞑想して脳波をシータ波まで落とせば、潜在意識にプログラムしたい願望などを「子供のように猛スピードで吸収できる」のではないでしょうか。
良くも悪くも、あらゆることを吸収してしまう子供は脳波が低周波のデルタ波やシータ波です。
瞑想すると増える脳波は実はアルファ波ではなく、シータ波のようです。
ということは瞑想して脳波をシータ波にすれば、効率的に物事を覚えたり、願望を潜在意識にプログラムしたり、身に付けたい資質や性格などを新たに自分自身にインプットすることができるのではないでしょうか。
実際、ディーパック・チョプラ著の「富と成功をもたらす7つの法則」の中に、「瞑想する前に願望リストに目を通せ」という部分がありました。
その中から「願望を自然に叶える3ステップ」を紹介します。
ステップ1
自分の願望をすべて書き出します。この願望リストをどこに行くにも持って行き、沈黙や瞑想に入る前にこの願望リストに目をとおします。夜寝る前にもこの願望リストを見ます。朝起きたら、この願望リストを見ます。
ステップ2
願望リストにある自分の願望を解き放ち、創造の子宮に託します。物事が自分の考え通りにならないように思える時でも、それには理由があり、宇宙の計画は自分が考えたデザインよりもずっと壮大なものを用意してくれているのだと信頼します。
ステップ3
自分がとるすべての行動において「今この瞬間の意識」を実践することを思い出させます。どんな障害に遭遇しても、この瞬間における自分の注意をすり減らしたりそらされたりしないよう拒絶します。現在をあるがままに受容し、自分の最も深いところで大事にしている「意図と願望」をとおして未来を創造します。
またロッキー・リャンという経済的成功者は著書「すごい!人生逆転の法」の中で、願望を自分自身の声で読み上げ、それをテープなどに録音して、毎日朝晩聴いているそうです。その結果、誰もが信じられないような夢(願望)を実際に実現しています。
シータ波は寝入りばなに現れる脳波なのですが、寝る直前や起きた直後にこのような願望音声を聴くことで、脳にプログラミングしやすくなるのだと思います。
。。。
このような理由から「瞑想すれば潜在意識を再プログラミングできるんじゃないか」という仮説を思いつきました。
最後に思いついた実践ステップを書いておきます。
- 「願望、身に付けたい資質、性格など」を紙に書く
- 音声で聞きたい場合は、それを読み上げたモノを録音する
- 瞑想前や直後に紙を見る。あるいは音声を聴く。もしかしたら、瞑想中に音声を聴くと最効率かもしれない。
- 寝る直前や起きた直後に、紙を見たり、音声を聴くとなお良い。
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