「奇跡が起きる」黒いキリスト像の祭り 1000人余手当て

「奇跡が起きる」黒いキリスト像の祭り 1000人余手当て
k10010833451_201701091815_201701091816.mp4
国民の多くがカトリック教徒のフィリピンで、触れると「奇跡が起きる」と信じられている、黒いキリスト像が街を練り歩く大規模な祭りが行われ、キリスト像に大勢の人たちが殺到して、1000人余りが手当てを受けました。
国民の80%以上がカトリック教徒のフィリピンでは、毎年1月9日に首都マニラで、「ブラック・ナザレ」と呼ばれる黒いキリスト像を載せた山車が街を練り歩く祭りが行われ、警察によりますと、ことしはおよそ150万人が参加しました。

この黒いキリスト像は、ふだんはマニラにある教会に置かれ、触れると病気が治るなどの「奇跡が起きる」と信じられています。
9日は気温が30度近くまで上がる中、キリスト像に触れようという人たちが山車に殺到し、けがをしたり暑さで気分が悪くなったりするケースが相次ぎました。
フィリピン赤十字社によりますと、1000人余りが病院などで手当てを受けたということです。

また、祭りの会場では、山車の上にいる人にタオルを投げ入れる人たちの姿が多く見られました。これは、キリスト像の周りが密集して近づけないため、像に触れさせたタオルを投げ返してもらい、病気の家族などに渡すということです。

祭りに参加した18歳の男性は「病気を患っている両親や兄弟の回復を祈りました」と話していました。