2017-01-08
■全ての日本人と、アメリカ人に見せたい、いや、世界中の人に見てもらいたい「この世界の片隅に」 
「この世界の片隅に」を名古屋の伏見ミリオン座で見た。
監督のスペシャルメッセージが聞けるらしい。
いやまあ、なんだか、色んな人から見ろ見ろ言われてきたんだけど。
戦争ものとか、広島うまれで呉に嫁いだ人妻の話だとか
どーもおれは、そういうのにピンと来ないなあ
辛い話なんだろうなあどうせ
そんなことを思って億劫になっていたのだが
もうとにかく
世の中の同調圧力というか
「この世界の片隅に」を見ろという圧力の高さは
たとえば、一昨年くらいにうちの会社をやめた鈴木某だとか
いつやめたのかわかんないくらいむかしにやめていった田中晴子とか
とにかく、どうでもいい鬱陶しいやつらが、わざわざメールしてきて、「清水さんは嫌いだと思いますが絶対に見てください」という謎のメッセージを伝えたがる。うるせえよ。なんで嫌いだと思う映画を進めてくるのだ、晴子
ところが10年来の知己である吉見名人が
まあ吉見名人といったら、恋人よりも沢山会ってる人ですからね。
週に3回くらい飲みに行く相手ですよ。
この十何年というもの。
そんな人が、「あの映画は、上手く言えないけど、凄い」
そう言うので、さすがに心を動かされましたね。
それでも・・・ね。
まあ忙しいですし
ほんのちょっと、魔が差して、「見に行ってもいいかなあ」と思う日に映画館探しても満席ですしおすし。
んで、野暮用で名古屋にやってきてですね。
夜中にやってたので見に行ってきたんですよ。伏見ミリオン座に。
いまどき、ネットで予約もできないローカル映画館ですよ。
東宝でやってんのかとおもったらやってないし!
そんで、最初にミリオン座限定の、監督のご挨拶ムービーみたいなのが流れました。
「この世界の片隅で、すずさんは毎日毎日、ご飯をつくります。そういう話です」
正直に言うと
「なんでせっかく映画を見に来たのに、おっさんの顔見なきゃならんのや」
と思いました。
もう見る前からガッカリですよ。
そして、樋口さんや庵野さん、宮崎さんって、やっぱすげえイケメンなんだなと思いました。
そういうのは、もしあったらたぶん感動するんだけど
ルックスは大事だ
そう思いました。
で、始まると
まあ毎日毎日ご飯炊いてるんですよ。
そんで、大事なものを失っても、明るく頑張ってるんですよ。
こんな戦争映画、見たことない。
一応予告編ありますが
ぜんぜん、伝わらない。
サマーウォーズの予告編くらい伝わらない。
面白いか
と、聞かれたら
面白いかどうかはよくわからんが、凄い
そう答えるのも納得でした。
そして同時に、ぜひ映画館で見たい、見て欲しい
そんな映画でもありました。
2016年は、シン・ゴジラに君の名は。に、ローグワンに、色々と映画の当たり年ではありましたが、そういうのを全てふっとばすくらいに、「凄い」映画でした。
愛というか
愛って簡単に言ってしまうと、本当に申し訳ない気がするんですよ。この映画を、愛とかそういう、陳腐な言葉で語ることは、ある種の冒涜であるかもしれない。
ここで語られていることは、ただただ現実です。
ベッドシーンもあります。とてもソフトなので子供と見に行っても平気でしょう
ただ、ここにはものすごく、燃えるような愛があって、人々が大事にしてきたことがあって
にも関わらず、名古屋の東宝でやってないのはガッカリです。
誤解を恐れずいえば、僕は最初、これを見終わった時に、「これはエンターテインメントではない」と思いました。
でも、エンターテインメントってなんなんでしょう。
エンター(入る)が頭についてるってことは、なにか人の心に入り込むことが意味されているのでしょうか。
だとすれば、これは間違いなくエンターテインメントと呼ばなければなりません。
これは戦争映画です。しかし、これまでのどんな戦争映画とも違う、すごい戦争映画です。
僕は戦争映画は見慣れているので、目を覆うようなことはありえないのですが、いくつかのシーンで実際に目を覆ってしまいました。
この映画はしっとりと、しかし確実に、見る人の心に入り込んできます。
そして戦争はほんとうにろくでもないもんだと
面白くもなんともないし、本当に本当にろくでもないと
心からそう思える映画で、それでいて、そんな世界に生きる人達は、なんというか、飄々としているのです。
飄々としなければ、この世界を生きることはできないのでしょう。
あらゆる意味で、既存の映画の文脈から外れた、そしてものすごく人の心に入り込んでくる、とても「凄い」映画です。
できるなら全てのアメリカ人に見せたい。
いや、戦争をする国の全ての人に見てもらいたい。
そして、こういう映画が、本当に人類にとって必要だったんだな、と思います。
これ、実写だと絶対に撮れませんし、こんな感じになりません。
アニメーションというものの本質的な力
そういうものを感じます。
君の名は。を見て、少々アニメーションという手段を侮ってしまった感のある僕を
真正面からぶん殴る
そういうことを期待して、晴子や鈴木某が見ろ見ろと言ってきたのだと理解しました。
それもまた、僕の元を去っても、彼らの愛の成せる技でしょうか。
やめた社員2人に「この映画を絶対に見ろ」と言われたのは初めてだったのですが、今となってはそれも納得です。
吉見名人が、「凄いから見たほうがいい」といったのも、思えば初めてです。
確かに凄い。
そして、たしかに「一人でも多くの人に見て欲しい」と思う映画です。
そしてなぜか、黒川文雄さんもクラウドファンディングで出資していたみたいです。彼の映画人としての目は確かなようです。「アタリ・ゲームオーバー」も面白かったし。
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