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2017/01/08new

焼き芋の焼き方に関する検討

Tweet ThisSend to Facebook | by jem3000f
【目的】オーブンレンジを使って、簡単かつおいしく焼き芋を焼く方法を調査した。
【緒言】これまでネットに掲載された方法を基に、電子レンジ600W何分の後に、オーブンで何分加熱、ラップやアルミ箔で包むといった各種方法で、焼き芋の調理を試みたが、石焼き芋には遠く及ばず、食用にも適さない結果となる場合も多々あった。そんなところに、2016年10月15日放送の東京FMピートのふしぎなガレージで聞いた、焼きいも専門店ふじの上原浩史さん「細めの芋を買ってきて、トースターで30分くらい焼くと良い感じになるでしょう。アルミホイルで包む必要はありませんし、上下から熱が当たっていればひっくり返したりしなくても大丈夫。とても簡単です。」という言葉を信じて、実験を行うことにした。
【方法】
試料は(1)マックスバリュ石内店で購入した産地品種不詳(筆者が実験ノート記録することを失念)の薩摩芋、同エクスプレス草津南店で購入した(2)種子島産安納芋、(3)徳島県産鳴門金時、(4)ひろしま夢ぷらざで購入した広島県産薩摩芋(品種不詳)を使用した。
実験装置はHaier製オーブンレンジJM-V16B(電熱定格出力1,200W=上750W+下450W)を使用し、よく洗った芋をセラミック製の丸皿を取外し、網状の回転台に直接載せ、室温のオーブンに入れた。210℃にセットし、大気雰囲気で芋の状況を眺めながら時間を変化させ。おいしい焼き芋ができたと思われる状態になったら、加熱を停止し、炉冷の後、ハンドリング可能な温度になったら取り出した。
光学像の観察にはSony製Xperia Z5の外向きカメラを使用し、Adobe Photoshop CS5で画素数を640x360pixelにして下げて、圧縮率中でサイズを低減した画素を貼り付けた。ただし、人為的なカラーバランス及びコントラストの調整は行っていない。
【結果】試料(1)は予備実験として210℃・30分にセットし加熱を試みたが、見た目で焼けていなかったので10分づつ増加させ、計70分間加熱した。全体が均一に黄褐色に調理され、表面の皮が容易に剥がれかつてなくおいしい焼き芋が得られた。
試料(2)は太めであったので210℃・70分にセットし、(1)よりやや劣るもののおいしい焼き芋が得られた。Fig. 1に加熱後、皮を剥がす前の芋、Fig. 2に皮を剥がした芋、Fig. 3に一部を割った芋の光学像を示す。
Fig. 1
Fig. 1 加熱後の種子島産安納芋の光学像。
Fig. 2
Fig. 2 加熱後の種子島産安納芋の皮を剥がした光学像。
Fig. 3
Fig. 3 加熱後の種子島産安納芋の皮を剥がした断面光学像。
断面観察を試みたものの、脆く支える方法が無かったため、一部を割って全体均一に調理されていることを示した。
試料(3)細かっったため210℃・60分にセットし、最もおいしい焼き芋が得られた。ただし、芋の皮の割れ目からカラメル状の液体が流れ出し、回転台とオーブンの底部で焼成され、固着した。
試料(4)最も細かったため210℃・60分にセットしたが、皮が剥がれにくく、黄白色で、最もまずい焼き芋が得られた。
【考察】試料(1)~(3)のおいしさの差異は筆者の好みによるものと考えられる。また、試料(4)はおいしくない品種であったと推定される。
なお、長時間の加熱のため、オーブンレンジの周辺が高温になったため、十分な熱対策が必要だと考えられる。
【結論】よく水洗いした薩摩芋をそのまま市販オーブンレンジに入れ、特別な処理無しに210℃・60分程度加熱することで、おいしい焼き芋が得られることが分かった。

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