2016年後半にブレイクしたピコ太郎。
年末年始は正月特番はおろか、番組の合間のCMにすら登場するのでテレビで見ない日はなかったかと思われます。
そんなピコ太郎の代名詞とも言うべき「PPAP」には、カーンと甲高い「あの音」が常々鳴っていますね。
曲中でもやたら目立つので、その正体が気になっている方も多いでしょう。
一体「あの音」は何者なのでしょうか?
参考動画
まずは「あの音」を聞いて見ましょうか。
PPAP(Pen-Pineapple-Apple-Pen Official)”LONG” ver. ペンパイナッポーアッポーペン「ロング」バージョン/PIKOTARO(ピコ太郎)
そして、2017年1月7日に発表された「I LIKE OJ」でもカーンと響く「あの音」が鳴っていますね。
【OFFICIAL】I LIKE OJ/PIKOTARO(ピコ太郎)
答えは「カウベル」
ピコ太郎の曲の「あの音」の正体、答えは「カウベル」です。
カウベルとは牛などの家畜の首に付けるベルのことで、放牧した家畜の居場所を音を頼りに探すためにつけるものです。
こういうやつです。
あれ、全然「あの音」に似ても似つかないではありませんか。
それもそのはず。楽器として用いられるカウベルは家畜につけるそれとは違うからです。
楽器用カウベルと家畜用カウベルの違い、それは「舌」の有無です。
「舌」とはカウベル内部にあるベル本体を叩いて音を出す部位のこと。
上の動画では牛が動いた際、カウベルが揺れ動き「舌」がベル本体を叩くので音が出ていますね。
一方、楽器用カウベルには「舌」がないために、ベルを振り動かしても音が出ません。
楽器用カウベルは以下の動画のようにスティックなどで叩いて音を出します。
Edwin Bonilla - Cowbell Selection
どうでしょう。
こちらはピコ太郎の「あの音」に近づいてきてるのではないでしょうか。
正確には「TR-808」のカウベル
ピコ太郎の「あの音」の正体をさらに追求すると、とある電子楽器に行き着きます。
それこそが「Roland TR-808」です。
Roland TR-808 Rhythm Composer Basic Demo
どうでしょうか。
動画中で「あの音」そのものが聞こえませんか?
TR-808がどういった楽器かについては、以下の記事を合わせてお読みください。
ちなみにこのTR-808は30年以上前の楽器ですが、未だに中古市場で高値で取引されているようです。
みんな大好きTR-808
「あの音」が鳴るTR-808、この電子楽器は登場当時はもちろん、現代のダンスミュージックの分野においてもリズムを奏でる楽器としてその地位を確立しています。
そして、今でもTR-808の音色に魅せられるファンがいます。
ピコ太郎もまた、TR-808や「あの音」に魅了された一人なのでしょう。
そのため、ピコ太郎の「あの音」を聞いて即座にTR-808だと気付いた人も少なくないと思います。
それほどに「あの音」はTR-808を象徴する音色なのです。
誰がためにTR-808は鳴る。
今日も今日とてTR-808はその音でフロアを熱狂させているのでしょうね。