冷たい氷や金属などに触れて、指が貼りついてしまうという経験をしたことはないだろうか?
それと同じことが起こり、飛び立てなくなってしまったスズメの姿が、米国アイダホ州で撮影された。
鉄パイプに貼りついた足
YouTubeに公開されたその動画は、農場を経営しているネルソン・ウイルソンさんが元旦の朝に撮ったもの。
鉄パイプにとまったスズメは、何度も羽ばたいて飛び立とうとするが、足が貼りついて飛べない。
ウイルソンさんはまず鳥を手で押さえ、無理に飛び立たないようにしている。無理に飛び立てば、足の皮が剥がれてしまうからだ。
そして、鉄パイプに息を吹きかけて温める。鉄パイプの表面に付いた白い氷が、融けて透明になっていくのがわかる。自由になった鳥は無事に飛び去って行った。
水で濡れた足が原因
「元日の朝、馬に餌をやろうとしていたら、水桶を囲っている鉄パイプの柵に、スズメが1匹だけとまっているのを見つけたんだ」とウイルソンさんは言う。
水桶は馬が水を飲むためのものらしく、常時凍り付かないようにヒーターで温められているそうだ。
「そこに鳥が水を飲みに来るのは、よくあることなんだ。ただ、このスズメはちょっと不運だったね。足を濡らしてしまったんだろう。濡れた足で氷点下の鉄柵にとまったもんだから、水が凍って貼りついたのさ」
不運なスズメを助けたウイルソンさんは、「いいことをして1年を始められたのは気分がいい」と言う。