北朝鮮 キム委員長誕生日に祝賀行事なし 謙虚さ印象づけか

北朝鮮 キム委員長誕生日に祝賀行事なし 謙虚さ印象づけか
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北朝鮮ではキム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党委員長の誕生日にあたる8日、国を挙げての祝賀行事はこれまでと同様に行われない見通しで、「謙虚な指導者像」を印象づけたい思惑があるという見方が出ています。
北朝鮮のキム・ジョンウン朝鮮労働党委員長は1月8日が誕生日で、年齢は公表されていないものの、33歳か34歳になったと見られています。国営メディアは去年10月、キム委員長のことしの誕生日を「盛大に祝う」と伝えましたが、北朝鮮のカレンダーによりますと、8日は祝日とされておらず、通常の日曜日の扱いです。

これに関連して北朝鮮の当局者はNHKの取材に対し「大規模な祝賀行事の予定は聞いていない」と述べていて、祖父のキム・イルソン(金日成)主席や、父親のキム・ジョンイル(金正日)総書記の誕生日のような国を挙げての祝賀行事は、これまでと同様に行われない見通しです。

キム委員長は元日の演説で「能力が伴わない悔しさと自責の念の中で去年1年を送った」と異例の反省の言葉を口にしたばかりで、国民に対して「謙虚な指導者像」を印象づけたい思惑があるという見方が出ています。

ただ、北朝鮮はことし、2月にキム総書記の生誕75年、4月にはキム委員長の最高指導者就任5年と、キム主席の生誕105年の節目を控えていることから、権力を世襲したキム委員長のさらなる権威づけや偶像化が進められるものと見られます。