Run with smile on dirt (resp. for ” Run smart on dirt”)

ここ数日、SNSを賑わしているネタに鎌倉市のトレイルラン規制の条例化問題(あえて問題と書いた)がある。 D&Cのサイト(リンク)に条例化への陳情の全文掲載されているので読んでみてください。

普段、鎌倉を走っているランナーであれば、「そんなことはあり得ない」と思うでしょう。実際に普段の状況において、そんなマナーの悪いランナーにお目にかかることはない。しかし、残念ながら、鎌倉アルプスというレースにおいては、少なからずとも、そう誤解されても致し方ない状況があったのは事実です。自分もそのレースを走った経験があるので間違いありません。単純にあそこでレースをすべきではなかったのです。自分も参加したわけですから、他人への批判ではなくランナー仲間としての反省です。また、最近の高尾ー陣馬間において、かなり追い込んでトレーニングをしているロードランナーの中には、少し驚くことがあるのも事実です。すれ違いや追い越しで十分にスピードを落とさない、ダブルトラックほどの幅なら歩きに切り替えるのが原則です。ですから高尾ー陣馬の主稜線で昼間の時間帯は心肺系に主眼をおいたトレーニングはすべきではない、というかできないはずです。人が少ない南や北高尾ならば大丈夫かなとも思いますけれど。

自分の場合、山を走るきっかけになったのが、ランナーズの特集でした。そこに「トレランのマナー」みたいなページがあって、田中正人氏(この人の名前をしらないトレイルランナーも増えている時代)が、実体験を交えて書かれていた。かなり、ネガティブな体験談も。また下の写真は、今では廃刊となってしまったアドベンチャースポーツマガジンという雑誌だが、そこに、計画段階で中止に追い込まれたツールド谷川の記事が掲載されていた。ですから最初の段階で、結構ネガティブなこともあるんだという認識を持っていた。最近の「ランナーズ」で、その手の話題に触れた記事があっただろうか?専門誌であるならば、マナーや価値観の違いからくる軋轢も隠さず伝えて欲しい。興味本位で十分な検証もせず、視聴者受けを狙ったマスメディアの餌食になる前に、ランナー全体の意識レベルをあげる必要があると思う。ランナーズ、クリークといったロードランナーに読まれている専門誌なら、なおさらのこと、ロードランニングにおけるトレランの効能を記事にするのと同じ回数を、マナー説明にページを割いて欲しいと願う。自分自身、あまり読まなくなってしまったが、やはりロードランニングから参入する人たちにとって、これらの専門誌の影響はいまだ大きいはずだ。トレイルランニングはランニングの1つの形態であると同時に、登山、ファストハイクの1つの形態でもあるはず(スピードが違うからリスクと装備が異なるだけ)だから、この議論は登山者同士のマナー談話であって、条例で規制したりする問題じゃなかったはずだ。でも、なにかボタンを掛け違えてしまったんですね。世の中には多種多様な価値観があって、その伝え方も時には感情的で恣意的だったり、どうにもならないこともあるのかな、と。残念です。

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この手の話、前記の条例化陳情案もそうだが、多くの場合、普段のトレイルランニングアクティビティとレースという特殊な状況を混同して論じられることが多い。中には科学的な論拠が不十分と思えわれる内容もあるが、逆に言えば、そうさせるぐらいの感情的な対立が、レース主催者と反対団体の間に生じてしまったのだろう。この現在の状況を3年ほど前に予見し危惧されていた方がいる。石川弘樹氏、そのブログ(リンク)に、ランナーとしてできること、レース主催者としてできることが整理されて書かれている。この石川氏のブログエントリーは今の自分の考え方の基礎になっているもの。私自身は石川氏と直接お話したことはないのですが、文章からもその繊細さがお見受けできます。(だから女性にモテるんだろうなあw)そのブログ記事のタイトルが「 Run smart on dirt…願う事」と、これがまた二枚目なタイトルなわけです。いちいちカッコいい。だから、respectを込めて、ちょっとパクリました。(すいません)Run with smile on dirt. 挨拶やマナーって形だけでは意味がないという人もいるけれど、まずは形から入るのも1つの方法だと思います。そこから、一歩進めて、挨拶するとき、笑おうよ。というのが自分の軽いノリの提案なんです。笑うには当然、相手の顔を見る、相手が驚いているのか、気づいているのか、あるいは怖がっているのか、全然オッケーなのか、相手の表情を見ればわかります。多くのハイカーにとってランナーが走ってくるだけで怖いのです。そもそもまた相手の顔を見るということは、自分の目標方向への視線をいったん切るわけですから、十分にスピードを落とさなければできないはず。一石二鳥なわけです。もちろん、レースで笑っていられない状況もあるかと思いますが、そういうレースは年に1回、奥多摩あたりの夜間走で行われるレースで悶絶表情に磨きをかければよいのだと思います。そういうのも嫌いじゃない。だから普段はできるだけ笑って相手のお顔を見れば、よいことがありそうな気がします。集団で鎌倉はもう無理なのかもしれませんが、自分はこれからも一人、二人でなら堂々とマナーよく鎌倉を走り続けるつもりです。これでも銭洗弁天下で生まれ、材木座幼稚園出身なんです。ふるさとを走れないなんて悲しすぎます。

Run with smile on dirt  貴方もいかがでしょうか?

 


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