同志社大(京都市)の山岳部員とOBが、2015年4月のネパール地震で被害を受けたヒマラヤ山脈にあるシェルパ族の村の学校を支援している。耐震性を高めた新たな校舎が2月に完成する見通しだ。現地の大工への技術指導も兼ねており、部員らは「村の建物の安全性向上にもつながれば」と期待する。
ネパール東部のクムジュン村(標高約3800メートル)にあるクムジュンスクール。幼稚園から中学校まで約350人の子どもたちが学んでいる。
ヒマラヤ登山隊のガイドや荷物運び役などを担うシェルパ族などを支援しようと、エベレストに初登頂したエドモンド・ヒラリー(1919~2008年)が設立した「ヒマラヤ財団」が61年に建てた。ヒマラヤもフィールドとする同大山岳部のOB会「同志社大学山岳会」は同財団からの要請で02年に寮を建設し、コンピューター室を改修するなどの支援をしてきた。
地震後の15年6月、ネパール西部の未踏峰登山の準備のために現地入りした山岳部の高伽耶(こうかや)さん(24)とOBがクムジュンスクールに立ち寄ったところ、校舎の屋根や壁が崩れ、子どもたちはビニールシートで覆った校舎で勉強していることが判明。学校側から「地震に耐える丈夫な校舎があれば」と要望を受けた。
部員とOBは破損した備品補充などのための資金援助に加え、校舎建設を決定。約800万円の寄付を集め、ネパールの首都カトマンズで現地製造のドアや窓用の木枠を使った耐震住宅の普及に取り組んでいる坂茂建築設計(東京都)に設計を依頼した。
同社の原野泰典さん(39)が15年12月に現地を訪問し、工法を指導。地元の大工は木枠の内側に整然と石材を積む技術を持っており、「いい物ができそうだ」と感じたという。昨年9月にも現地を訪れた高さんは「今後も継続的に支援するため、後輩たちにも活動を引き継いでいきたい」と話している。【柴山雄太】