日本企業の海外企業対象の買収や出資 過去最多に

日本企業の海外企業対象の買収や出資 過去最多に
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日本企業が去年1年間に海外の企業を対象に行った買収や出資の件数は、これまでで最も多くなり、国内市場の縮小を踏まえ、より成長が見込める海外に活路を求める動きが強まっています。
企業買収の仲介や助言を行う専門会社「レコフ」のまとめによりますと、日本企業が去年1年間に海外の企業を対象に行った買収や出資の件数は、前の年より75件、率にして13%増えて635件に上りました。件数の増加は3年連続で過去最多を更新しました。

また、買収などに使った金額は10兆4000億円余りと2年連続で10兆円を超えました。
投じた金額では、日本企業による海外企業の買収としては過去最大規模となった通信大手「ソフトバンクグループ」による、イギリスの半導体開発会社「ARMホールディングス」の買収が3兆3300億円、次いで大手ビールメーカー「アサヒグループホールディングス」による、東ヨーロッパ5か国のビール事業の買収の8900億円となっています。

調査を行った会社では、日本企業が海外事業を強化する動きは今後も続くと見ていますが、アメリカのトランプ次期大統領がアメリカ国外に生産拠点を設ける動きを批判する中で、アメリカに拠点を持つ企業への買収などが増えるのか、注目されるとしています。