ロシアは多角的手法で大統領選に干渉 米国家情報長官が見解

ロシアは多角的手法で大統領選に干渉 米国家情報長官が見解
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アメリカの情報機関を統括するクラッパー国家情報長官は、先のアメリカ大統領選挙でロシア政府がサイバー攻撃だけでなく偽のニュース「フェイク・ニュース」の拡散など、多角的な手法で工作活動を展開し干渉しようとしていたとする分析を明らかにしました。
クラッパー国家情報長官は5日、議会上院の軍事委員会で、先のアメリカ大統領選挙をめぐるサイバー攻撃などについて問題が発覚して以降初めて証言しました。この中でクラッパー長官は、ロシア政府が民主党のクリントン氏の陣営などにサイバー攻撃を仕掛けたことは間違いないという見解を示しました。

そのうえで、「多角的な活動で、サイバー攻撃はその一部にすぎない」と述べ、事実ではないことを記事の形式で発信するフェイク・ニュースの拡散など多角的な手法で工作活動を展開し、選挙に干渉しようとしていたとする分析を明らかにしました。

この問題でアメリカのメディアは、ロシア政府の狙いは共和党のトランプ氏を当選させることだったとする情報機関の見方を伝えていますが、トランプ次期大統領はロシア政府の仕業だとする分析そのものに疑問を呈しています。クラッパー長官は、これ以上の分析は明らかにしませんでしたが、オバマ大統領に報告し、トランプ次期大統領にも詳しい内容を説明するとしていて、トランプ氏の反応が注目されます。