山本知弘、高橋諒子、友田雄大
2017年1月7日17時30分
トヨタ自動車が稼ぎ頭の北米で、投資の撤回を求められるという異例の試練を迎えた。米次期大統領のトランプ氏からの名指しの批判に、どう対応するか。現地の世論をにらみながらの難しい判断になりそうだ。
「こんなことが繰り返されたら競争力を保てなくなる」。トランプ氏のトヨタ批判を知った幹部は6日、戸惑いの表情を浮かべた。
米国を中心とする北米は世界販売の3割を占める最重要市場だ。米国の南どなりのメキシコは人件費が安く、北米自由貿易協定(NAFTA)で米国へ関税なしで輸出できる。日米欧の自動車メーカーが集まり、世界7位の車生産国だ。
トヨタがメキシコ生産を始めたのは、業界では後発の2004年。今回批判された工場建設には、「メキシコ強化」の遅れを取り戻す意味合いもあった。
試練そのものは、これまでにもあった。
1970年代にはトヨタを中心…
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朝日新聞国際報道部