小池都知事“断酒します”7月都議選大勝へ「髪切らない」に続き縁起担ぎ第2弾

2017年1月7日6時0分  スポーツ報知
  • 「断髪式」で三原じゅん子参院議員にはさみを入れられる小池百合子氏(2012年)
  • 今年最初の定例会見を行う小池百合子都知事

 東京都の小池百合子知事(64)が6日、今夏の都議選に向けて断酒を宣言した。自身に協力的な民進党の最大支持母体「連合」の地方組織「連合東京」の新年祝賀会と、同じく急接近している公明党都本部の新春賀詞交歓会にハシゴ出席。ともにあいさつで「7月の勝利まで一滴も飲まない」と明言した。小池氏は衆院議員時代の2009年に自民党の政権奪還まで髪を切らないと宣言した過去がある。政治的岐路で繰り出す「縁起担ぎシリーズ」第2弾で、都議選での大勝を願掛けする。

 小池氏が、半年間の酒断ちというガマンを自らに課した。ともに今夏の都議選で“共闘”を視野に入れている民進党の支持母体、公明党の会合で断言した。

 その後、行われた今年最初の定例会見では、断酒発言について詳しく言及した。「昔、政権交代するまでは髪を切らないと言って『臥薪嘗胆(がしんしょうたん)ヘア』というのをやった。今回は『臥薪嘗胆断酒』ですね」と笑顔を見せた。

 小池氏は自民党が野党時代の09~12年に髪を伸ばし続け、12年の政権奪回後に都内ホテルで盛大に「断髪式」を執り行ったことがある。「今回は髪を切ると坊主になっちゃいますので、断つものはないかと。それでお酒となりました」と説明した。

 続けて記者からは酒豪か下戸で断酒の重みが違いますが、との質問が飛びだしたが「どれくらい飲めるかは…秘密です」。関係者によると、小池氏は酒はたしなむ程度には飲み、赤ワインがお気に入り。酔っ払って前後不覚になったことはなく、酒には強い体質だという。

 断酒宣言の裏には、都議選への並々ならぬ熱意がある。自身がぶち上げる「改革」実現のため、過半数を得る必要があるからだ。都議会は定数が127人で、最大会派の“宿敵”都議会自民党が離脱表明の3人を除き57人。公明が23人、民進系2会派が18人、共産が17人など。現状では“親小池”とみられるのは47人。過半数を突破するためにはあと17議席の上積みが必要になる。

 小池氏は今夏の都議選で自身が設立した政治塾などから30~40人規模の候補者擁立を目指し、他党との調整を進めている。

 この日“親小池”といえる民進党の支持団体と公明党でわざわざ断酒宣言の第一声を告げたのは、都議選勝利への意気込みの表れ。人生2度目の願掛けで、12年の政権奪回のように勝利の美酒に酔うことができるか、注目だ。

 ◆臥薪嘗胆(がしんしょうたん)目的を成し遂げるために苦心し、努力を重ねること。また、復讐(ふくしゅう)を誓って苦労すること。中国の春秋時代、呉国の王が父の敵・越国を討つため、薪の上に寝て我が身を苦しめた末に相手に勝ち、その後敗れた側が報復を忘れないようにするため、苦い胆(きも)をなめたとの故事から。

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