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【大リーグ】

来季以降の田中確保のために 米メディア、ヤ軍にチャプマン作戦提言

2017年1月6日 紙面から

今季中にトレードされ、今オフにヤンキースと再契約する可能性が出てきた田中(ゲッティ・共同)

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 マー、トレードを経てヤンキース復帰も!? ヤンキースの田中将大投手(28)が、来オフに契約を途中破棄してFAとなれることがクローズアップされ、米メディアが何かと騒がしい。4日の米スポーツサイト「SBネーション」は、田中を今季中にいったんトレード放出し、来オフにFAとなってから再び契約を結び直すようヤンキースに提言。昨季の守護神アロルディス・チャプマン(28)に用いた“ウルトラC”とも言える奇策だが、その去就をめぐり、今季は特にグラウンド外の“雑音”に悩まされるシーズンとなりそうだ。 

 今季の田中は、打者以外にも周囲の雑音と戦わなくてはならない。その理由は、現行の7年契約に明記されている一つの条項だ。田中がメジャー4年目の今季終了後、望めば自らFAとなれる「オプトアウト権」を保持しているからだ。

 米サイトのSBネーションは「ヤンキースは、チャプマン作戦を田中にも使える」と題し、「もし田中が例年通り活躍し、チーム成績は予想通りパッとしなければ、夏までにトレード放出し、今季終了後に再契約する手がある」。昨年7月に守護神チャプマンをカブスにトレード放出し、同12月にFAで再契約したのと同じ手が使えると提言した(大リーグではウエーバーにかけずに自由に選手をトレードできる期限を7月31日としており、例年、同月20日前後から末日にかけて選手の移籍が相次ぐ)。

 根も葉もない話ではない。昨季の田中は14勝4敗、リーグ3位の防御率3・07で、サイ・ヤング賞投票も7位に食い込んだ。4日、米スポーツサイトのチートシートが「田中の年俸2200万ドル(25億7400万円)は、現時点で格安」と評したように、今季も昨季同様の快投を続ければ、価値はさらに跳ね上がる。

 来季以降の残り契約は3年総額6700万ドル(78億3900万円)だ。けがをしないのが大前提だが、大リーグの超好景気と、今季終了後に29歳という若さを考慮すると、FAになれば4〜5年総額1億〜1億5000万ドル(117億〜175億5000万円)の超大型契約ゲットも妥当と伝えられている。

 ヤ軍は今季開幕前から田中との契約延長を全力で目指すのか、それとも放出を視野に入れるのか−。いずれにせよ、田中は自身の投球に関する質問以外の、できれば答えたくない質問攻めに遭う場面が増えそうだ。  

◆契約詳細

<田中の現行契約の詳細> 2014年1月、ヤンキースと7年総額1億5500万ドル(181億3500万円)で契約。17年シーズン終了後に望めば自らFAとなれる「オプトアウト(契約破棄)」条項と、田中が了承した場合のみトレードできる「完全ノートレード条項」が盛り込まれている。

 年俸以外に別途支給される手当は、引っ越し代3万5000ドル(410万円)、住居費が年1万ドル(117万円)、通訳雇用費が年8万5000ドル(995万円)、日本−ニューヨーク間のファーストクラス航空運賃が年4往復分。 (米サイトのコッツ・ベースボールコントラクツ調べ)

 

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