読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

エストニア共和国より愛をこめて

北欧の小国に留学中の大学生が当地への留学や観光、社会生活についての情報などをお届けします

世界各国のYouTuberたちが語る「日本のここが大嫌い!!」(その1)

英語

f:id:kinotoshiki:20170106063415j:plain

 

世界の YouTuber のみなさんからの「日本へのダメ出し」を紹介します

 

英語ができるようになってよかったことのひとつに「海外の YouTuber のビデオを楽しめるようになったこと」というのがあります。インターネットのメイン言語は英語ですから、YouTuber たちの使用言語も当然英語が圧倒的に多いわけですな。

特に「実際に日本に来たことがある人が語る日本についての意見」を聞くのは面白いですよー。日本に住んでいる日本人にはなかなか気づかない点を指摘してくれていたりします。

「え、外国人に日本の感想を尋ねるTV番組がたくさんあるから今さらそんなの必要ないでしょ? しかもみんな日本大好きで日本文化も日本製品も大絶賛してくれてるよ」

という人もいるかもしれないですが、そういったいわゆる「日本礼賛番組」「日本SUGEEE!!!番組」というのは「外国人に無理やり日本を褒めさせて悦に入る」ために作られているものですから、日本について批判的な意見が流れることはほとんどありません。気持ち悪いくらい日本を絶賛してくれる外国人しか出てこないでしょ?

これではあまりにバランスが悪いですな~。たまには日本を辛辣に批判してくれている意見にも耳を傾けましょうよ。

ということで、今回は「日本の嫌いなところを語ってくれている YouTuber」を紹介します。果たしてどんなことがお気に召さなかったのでしょうか。

 

オーストリア出身の学生が語る「日本のここが大嫌い!!」

 

オーストリア共和国出身の ivymuse さんが語る「日本についてわたしが大嫌いな5つのこと」はこちら。

 


 

1. ピザ

日本人はピザが何なのかをぜんぜん理解していない宅配ピザは信じられないほど高いし、居酒屋で出てくるピザもありえないし、冷凍食品として売っているピザもやたらしょぼいしもう意味わからん。

2. パン

日本のパンは残念すぎる。遠方だけど多少まともなパンを扱っている店があって、わざわざ買いに行っていたけど貧乏学生には辛かった。

3. 野菜と果物

野菜や果物の値段もやたら高い。スーパーマーケットやコンビニなどのチェーンで買うと高い高い。もうTPP導入したらいいじゃんTPP

4. お役所仕事

役所の仕事ぶりが好きな人もそうそういないと思うが、日本のお役所はほかに比べるものが無いくらい酷い。語学の授業のアシスタントとして働いていたので所得税を収めていたが、還付金の手続きがまさに悪夢だった。手続きは信じられないほど面倒くさく、役所の窓口がいくつにも分かれているためにやたらとたらい回しにされ続け、とんでもなく時間を浪費した。

5. 融通の利かなさ

日本人は「決められた規則については、それが妥当なものかどうかなんて疑ってはいけない」と思っているようで、とことん融通が利かない。ほとんど留学生ばかりの寮に住んでいたが、「ネットが混雑するので Skype の使用禁止」という馬鹿げた規則があった。結局誰もその規則を守らなかったが、日本人の「どんな事情があろうと妥協や調整を認めない。だって規則だから」という発想にはついていけない

 


 

「お役所仕事」は動画では "bureaucracy" と言っています。「官僚制」「官僚主義」という意味ですが、文脈から考えるとここでは「役所特有の融通の利かなさ」を意味していると思われるので「お役所仕事」としておきました。

わたしが住んでいるエストニアは、ご存じのとおり世界最高水準の電子政府を擁していて、日本がマイナンバー制度のお手本にしている国です。あらゆる情報が国民IDカードに集約されているため、「役所や窓口によって準備しなければならない書類が異なる」といった煩雑さがなくて便利ですよ~。

なお、「今回はあえて日本の嫌いなところばかりを語ってみたけど、もちろん日本のことも日本の人々のことも大好き! 日本の素晴らしいところを伝えた他の動画もぜひ見てね!」とのことです。

 

 イングランドから来た学生が訴える「日本のここが大嫌い ワースト5」

 

イングランドマンチェスターから大阪に留学していた Lisa - リサ― Riisargh さんの語る「日本の嫌いなところワースト5」は何でしょうか。

 


 

1. ホルモン

うちの国(イングランド)にもブラック・プリン(豚の血液入りの腸詰め)などというケッタイな食い物があるのでアレだけど、ホルモンは無理……。だって腸だよ腸。チョー無理。

2. 日本人は「いいえ」と言わない

日本人は何かを断ることにはっきり「いいえ」と言ってくれないから困る。ストレートに「いいえ、無理です。ごめんなさい」とか言うのは失礼なことだとされているみたいだけれど、すごく遠回しな表現をされても面倒なのではっきり「いいえ」と言ってほしい

3. 終電の時間が早すぎる

日本人は飲みに行くのが大好きだけれど、夜遅くまで仕事をするから居酒屋に行く時間も遅くなる。なのに終電がやたらと早い。タクシーはとんでもなく高いから、終電を逃すと5時の始発まで待たないといけない。

4. 青木ヶ原樹海

風光明媚な地である富士山の麓に自殺の名所とされる森がある。日本の自殺率の高さは世界で17番目という。日本人の「周りに迷惑をかけないように気遣う」という性質は美徳でもあるだろうけど、それが多大な抑圧にもなっているのではいか。小さい頃からそういったことを期待されて、学校では週末すら部活に拘束されて……。もっと「悩みを人に打ち明けていいんだ」という社会にしないと自殺率は減らないだろう。

5. 虫

日本の虫はマジで無理ですオェェェェェェェェェェ!!! 日本の、特にボロアパートなんかだと、とりわけ夏の時期は虫がどんどん入ってくる。どんなに水回りを綺麗にしても台所には虫が湧いてくる。家の中にはゴキやらなんやらがいるし、外に出りゃスズメバチに襲撃されるし、日本の虫はほんとうにありえない。

 


 

青木ヶ原」をご存じなんですね……。しかし「日本人は『周りに迷惑をかけてはいけない』と教えられているから、それが大きなプレッシャーになっている」というのはずいぶん的を射ていると思うんですがいかがですか。「人間は生きている限り大なり小なり他人に迷惑をかけるもの。お互い寛容になりましょう」ってほうがずいぶん気楽だと思うんですが。

最後の「日本の虫こわい」については、ヨーロッパやアメリカから日本に来た人たちからよく聞かれる意見ですね。わたしが住んでいるエストニアのタリンは北緯59度に位置しますが、ここまで高緯度だとゴキブリもやってくることができません。ゴキブリ大嫌いなわたしには天国ですな。

「ま、なんだかんだ言いながら日本は好きだよ!!」というリサさん。『日本について大好きな5つのこと』という動画のほうもチェックしてね!」とのことです。

 

***

 

いかがでしたか。「それは単なる好みの問題なんじゃないの」という意見もあれば、けっこう鋭い日本社会への批判もありますね。今回紹介した YouTuber はふたりだけですが、タイトルに(その1)となっているとおり、好評だったら今後シリーズ化する予定です。

 

おまけ

 

「こういうのってどうやったら聞き取れるようになるの? TOEIC のリスニング問題と違って話し方が速いので何を言っているのかわからない」といった方のために、ひとつおすすめの教材を紹介しておきます。

そういう場合には「TOEIC よりも話し方が速いけれど、 YouTuber のくだけたトークほどではない」英語音声を聴いてトレーニングすればいいわけで、ニュース英語なんかいいんじゃないでしょうか。

わたしが日本にいるときによく使っていたのはこれ。

 

VOA英語ニュースパワー・リスニング―4週間で聴きこなす

 

 

どうも日本人は「語学=我慢・忍耐!!」みたいなスポ根的発想があるようで、TOEIC 用のリスニング教材のような無味乾燥で面白くない内容のものをやたらと使いたがる傾向があるようです。退屈なものに我慢して取り組むより、「TOEFL 用の参考書」「スピーチ集」そして今回紹介した「ニュース音声」などのうち、自分が面白いと思うジャンルのものを使ったほうがよっぽどはかどりますよ。