国際宇宙ステーションに日本製電池取り付け

国際宇宙ステーションの新たな主電源に採用され、先月、宇宙輸送船「こうのとり」で送り届けられた日本製のリチウムイオン電池のうち、最初の電池が、日本時間の6日夜から7日未明にかけて、アメリカの2人の宇宙飛行士の船外活動によって取り付けられました。
国際宇宙ステーションの外部には合わせて48個のバッテリーがあり、太陽光パネルで発電した電気を蓄電したうえで、宇宙ステーション全体に電気を供給していますが、今後、劣化が予想されることから交換が必要になっています。

NASA=アメリカ航空宇宙局は、新しいバッテリーとして、より性能の高い日本製のリチウムイオン電池、24個に取り替えることを決め、このうち、まず6個が、先月、日本の宇宙輸送船、こうのとり6号機で国際宇宙ステーションに送り届けられました。

そして、そのうち3個は、今月初めごろ、ロボットアームで宇宙ステーションの外部にある電力の供給拠点まで運ばれていました。

この最初の3個のバッテリーを取り付ける作業が日本時間の6日午後9時半ごろから始まり、アメリカの2人の宇宙飛行士が船外活動を行って進めました。

2人の宇宙飛行士は、宇宙ステーションの外壁づたいに太陽光パネルの近くにある電力の供給拠点まで進み、まず、従来のシステムに新しいバッテリーを接続できるようにする補助機器を電動の工具などを使って取り付けました。
そのうえで、新しいバッテリーをしっかりと固定し、補助機器とケーブルでつないでいました。
作業は4時間余りかけて行われ、日本時間の7日午前2時前に無事、終了しました。

日本製の機器が国際宇宙ステーションの基盤となる重要な設備に採用されたのは、これが初めてで、取り付けられたバッテリーは、その時点から稼働しているということです。

バッテリーの取り付けは今月13日にも行われるほか、残る18個のバッテリーは、今後、3年かけて、順次、こうのとりで送り届けられる予定です。