マーク・リッパート駐韓米国大使=写真=が5日に予定していた離任記者会見を具体的な理由も明らかにせずに突然取り消した。駐韓米国大使館は4日午前、韓国外交部(省に相当)記者団に「リッパート大使は5日午前11時にお別れの記者会見をする」と発表していた。
バラク・オバマ大統領の側近とされるリッパート大使はドナルド・トランプ米次期大統領が就任する今月下旬前後に離任する予定だと言われていた。ところが、同大使館はこの日、記者会見予定時刻の40分前に「緊急(urgent)状況が発生したので記者会見を延期する」と告げ、その後も会見を取り消した理由を説明していない。この背景について、外交関係者の間では「リッパート大使の去就問題に関連があるようだ」という話が出ている。辞表は既に提出してあるものの、トランプ政権移行チームの駐韓大使指名が遅れ、離任会見を行うタイミングが遅れているというのだ。
リッパート大使は米大統領選挙翌日の昨年11月9日にも記者懇談会を自ら要望したが、予想と違ってトランプ氏が当選、これを中止した。