ばあちゃんが、人生とおカネの先生  島田洋七さん

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2012/7/4 7:00
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──景気の低迷が続き、まだ暗い話題が多いですが、子供時代に佐賀県で「由緒正しい貧乏」暮らしを体験された島田さんにとっては「悲観しすぎ」に見えるとか。

 日本人の原点に戻ればええやないですか。これまで土日はゴルフ、平日も帰宅は深夜だった。そうでなくて土日は子供とキャッチボール、夜は7時に帰ってきて家族みんなで晩ご飯。昔はそうやった。株で損した人もおるけど、もとからカネない人は損してないし。

──普通の人でも失業したり給料が下がったりしています。

島田洋七(Youshichi Shimada)さん
1950年広島市生まれ。8歳から中学卒業までの間、佐賀県の母方の祖母と暮らす。75年に漫才コンビ「B&B」を洋八と結成し、空前の「漫才ブーム」を巻き起こす。83年、コンビ解散で人気も低迷するが、親友のビートたけしらに支えられて再起。87年、祖母との思い出を自費出版、その後『佐賀のがばいばあちゃん』(徳間書店)と改題し、人気に火がつく。 (写真:川口正志)

島田洋七(Youshichi Shimada)さん
1950年広島市生まれ。8歳から中学卒業までの間、佐賀県の母方の祖母と暮らす。75年に漫才コンビ「B&B」を洋八と結成し、空前の「漫才ブーム」を巻き起こす。83年、コンビ解散で人気も低迷するが、親友のビートたけしらに支えられて再起。87年、祖母との思い出を自費出版、その後『佐賀のがばいばあちゃん』(徳間書店)と改題し、人気に火がつく。 (写真:川口正志)

 それでも戦後すぐから比べたらどんだけぜいたくか。金融危機やいうけど、高速道路代が1000円になったからって、道路が渋滞するほどあちこち行くか? ほんまにカネなかったら車がないって。世界に200カ国ぐらいあるけど、日本みたいな豊かな生活してるのは7、8カ国しかない。ホンマに食えない国もある。そんなん思えば日本は天国でっせ。

 サラリーマンが酒飲むカネがないとぼやくけど、飲むために働いてるのとちゃうよ。家族のために働いてんのなら、家族の笑顔を見りゃ、それで十分なはずや。ゴルフやカラオケでストレス解消とかいうけど、ストレスじゃないね。我慢が足らんだけよ。昔の人は我慢強かった。昔は力仕事が多かったから、疲れてぐっすり寝る。だからノイローゼにもならん(笑)。

■漫才師だからこそできる面白い講演

──『がばいばあちゃん』の大ヒットで、講演の依頼が殺到したそうですね。

 講演は24年間やってます。「がばい」が売れ始めてから5年は、多い年で年間約300回こなしていました。行ける限り行きます。

──24年というと、かなり前から講演活動をされていたのですね。

 漫才ブームが終わって、それでも家族食わさなあかん。もちろん、B&Bで売れたときみたいなギャラは稼げんけど、講演に1回行けば20万円ぐらいくれた。20カ所行けば400万円。今は「がばい」のおかげで、講演料も上がったけど、僕はもともと講演が好きなんですわ。

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