「GPD Pocket」7インチ・アルミCNCボディ・トラックポイント搭載極小ミニノートPCが2017年中に発売予定
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5.5インチの極小PC「GPD WIN」を昨年11月に先行発売開始し、一躍注目の的となった中国・シンセンのGPD社。
元々Androidベースの携帯ゲーム機、「GPD XD」を発売しており実績のあるメーカーですが、クラウドファンディングサイトINDIGOGOでPCゲームを外で遊ぶためのマシン、「GPD WIN」のプロジェクトを立ち上げ、あっという間に予定額を調達。
当初の計画から遅滞なく製品の発送まで満了し、しかも予想をいい方に裏切る出来で、一つの金字塔を打ち立てたといえます。
そんなGPD社が、新製品「GPD Pocket」を自社のフォーラムでひっそり発表しています。
これが「GPD WIN」に負けず劣らず刮目して見るべき製品なので、GPD社から受けた本製品に対する説明の言葉を借りつつ紹介しましょう。
新製品「GPD Pocket」は、7インチの液晶を持つ小型のノートPC。クラムシェル型のパームトップPCという言い方もできますね。
対応OSはWindows 10 HomeまたはUbuntu 16.04 LTS。来ました公式Ubuntu対応! 省電力機能への対応が期待されます。
「GPD WIN」にはあったゲームパッドが取り外され、そのスペースをキーボードに当てた形になっています。
「GPD Pocket」は、年内の発売を目指して開発をスタート。
同社がリリースしてきた携帯ゲーム機のユーザーのいく割かがラップトップPCを愛好しており、携帯性に優れ、タイピングが容易なラップトップPCにも強い興味を示すことが「GPD WIN」へのフィードバックから分かりました。
特に濃い同社製品のユーザーは小型のラップトップPCを強く愛好。タイピングや日常での使用に向いたUMPC(※)を今でも使いたいと思っています。
※: Ultra-Mobile PCの略。2006年にIntelが規定。mbook M1、viliv N5など2010年ごろまで同カテゴリに属する製品を輩出した
これが、GPD社がこの新製品の立ち上げに至った理由です。
立ち上げのきっかけは「GPD WIN」ですが、「GPD Pocket」は「GPD WIN」の後継機種ではなく、まったく新しいコンセプトを持つものとして位置付けられています。
「GPD Pocket」はゲーム用途は想定しておらず、仕事や日々の作業に使うのに最適なものとなるはずです。
「GPD Pocket」には、「GPD WIN」にはあったゲームパッドのような入力機器は追加されません。UMPCのファンや、ホワイトカラーのビジネスマン向けの製品にすることで、そこにある潜在的な需要にこたえることができると考えているからです。
この製品のコードネームは「GPD Pocket」。ポケットにスッポリ収まるラップトップPCであることを志向しています。
実際、これはポケットに収まる小ささになる予定です。「GPD WIN」より大きな7インチの液晶を搭載する一方、CNC仕上げの統合カラーアルミニウムプロセスで加工したスペースアルミニウム製(※)のボディで液晶のベゼルは極細に。
※: Space Aluminumって何のことですか? ご存知の方は教えてください。
QWERTYキーボードまで搭載しながらレイアウトはコンパクトにまとまり、外形は「GPD WIN」(155mm × 96mm × 23.5mm)よりわずかに大きい程度でとどまっています。
「GPD Pocket」が予定している基本スペックは以下のようなものです。「GPD WIN」との比較の表としてまとめてみました。
GPD Pocket | GPD WIN | |
---|---|---|
CPU | Atom x7-Z8700 | Atom x7-Z8700 / Atom x7-Z8750(希少種) |
RAM | 4GB | 4GB |
内蔵ストレージ | 128GB | 64GB(eMMC) |
ディスプレイ | 7インチIPS液晶(解像度不明) フルラミネーションディスプレイ ゴリラガラス3 |
5.5インチIPS液晶(1280×720) フルラミネーションディスプレイ ゴリラガラス3 マルチタッチ対応 |
バッテリー容量 | 7,000mAh | 6,700mAh |
USB-A(USB3.0) | ○(CGモックからの予想) | ○ |
mini HDMI | ○(CGモックからの予想) | ○ |
USB Type-C | ○(CGモックからの予想) | ○ |
micro SDスロット | ? | ○ |
CPUは「GPD WIN」のものを踏襲。「GPD WIN」にはAtom x7-Z8750搭載版がわずかに存在しますが、「GPD Pocket」にはAtom x7-Z8750が採用される可能性もあるかもしれません。
Atomの開発が中止になったので「GPD WIN」の後継機種は出ないというアナウンスが以前GPD社からありました。
これを気にして「GPD Pocket」の発売可能性を疑わしく思う人が少なくないようですが、新しい世代はもう出ないというだけで、現行のものはしばらく生産されるのではないかと思います。
RAMは4GBで踏襲。ストレージは「GPD WIN」の倍に。「GPD Pocket」でもeMMCになるはずです。
ディスプレイは解像度が発表されていないので分かりませんが、5.5インチから7インチにサイズアップすることで、ひょっとするとフルHD(1920×1080)に解像度アップする可能性もあるかもしれません。PC向けのOSは高DPIが過ぎると使いにくいので、「GPD WIN」と同解像度の方が使い勝手はよさそうですが。
フルラミネーションディスプレイなのでタッチパネル付きであることは間違いありませんが、マルチタッチ対応かどうかは分かりません。
バッテリー容量は7,000mAhと、「GPD WIN」より少し増えています。液晶のサイズが大きくなることを考慮してのものでしょう。
写真からは読み取れないmicroSDスロットの有無。折角ならあってほしいですね。「GPD WIN」のmicroSDスロットはSoCの機能を利用しておりR/W約40MB/秒が上限のようなので、可能ならUSB3.0の方にぶら下げて高速化を図ってもらいたいものです。
UMPCのファンや、ホワイトカラーのビジネスマン向けの製品にするという方向性を持った「GPD Pocket」ですが、GPD社は携帯ゲーム機の開発を専門としてきており、この分野での経験値に欠け、どのようなニーズがあるのかを完全にはつかみ切れていないということです。
7インチの極小PCに期待されるもの。それがどんなものか意見を述べたいという方は、公式フォーラムに投稿してみてください。
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