どこでもプロジェクターを実現する可変型ホームロボット「Tipron」を紹介! |
Cerevo(セレボ)は2016年12月にプロジェクター内蔵の可変型ホームロボット「Tipron」を発売した。Tipronは、スマートフォン(スマホ)と連携する自走式のロボットで移動やプロジェクターの角度、投映するコンテンツの再生ができるほか、決められた時間・場所に移動してプロジェクター映像を投映すると言ったスケジュール機能を持つ。
プロジェクターと言えば、ホームシアター向けのハイエンド製品がある一方で、バッテリーで駆動するようなモバイルプロジェクターなど手軽な製品も増えつつある。昨年はMotorola Mobility(以下、モトローラ)製SIMフリースマホ「Moto Z」シリーズの映像を大画面で楽しむためのプロジェクターモジュール「Insta-Share Projector」が発売された。
通信機能を持つスマホとプロジェクターの相性は良く、再生するためのコンテンツは本体に保存した動画以外に、YouTubeをはじめとする動画配信サービスを利用することができる。見慣れたYouTubeのコンテンツも映画のように投映されるので独特の雰囲気があり実に新鮮だ。
今回はこのプロジェクターをロボットにしたセレボのTipronについて紹介していきたいと思う。
TipronはOSにAndroidをベースとし、無線LAN(Wi-Fi)による通信機能を持つ。スマホを利用したプロジェクターのように、手軽にネット配信の動画コンテンツを楽しむことができるのだが、開発コンセプトはSF映画のようなどこにでもスクリーンが浮かんでいるような世界を実現したいというものなのだとか。
いたるところにディスプレイを埋め込めば実現可能かも知れないがコストが掛かる。そこでスクリーンの方が自分のところへ移動してきて、映像を投映するという世界を実現するために自走式のロボットTipronが生まれたというわけだ。
Tipronのユニークなのはその可変機能にある。プロジェクターの映像を投映するにはある程度の高さが必要であり、そのために首を伸ばしたような格好をしているのだが、常にこの状態では利用しないときに邪魔になってしまう。
また、重心の高いところに重いレンズなどがあるため、自走式のロボットとしてはバランスを取るために土台を重くする必要が出てくる。しかし、重くなれば移動するための動力も大きくせざるを得ない。
そんなデメリットを解消するために、二段階の変形機能を搭載している。首を畳んだ状態はちょっと昔の掃除機ぐらいのサイズで、重心も低くなるため転倒の心配もない。移動はこの形態のみ可能としている。
また、充電スタンドに自動で戻り、この形態で充電を行う。
昨日の設定や移動、プロジェクターの角度設定など細かい操作がスマホで行える。
投映できる映像は、YouTubeなどの動画やUSBメモリーに保存した動画、ニュースサイトやTwitterなどのタイムライン、外部HDMI機器など多彩だ。これらを指定した時間に指定した場所で再生することができる。
例えば、起床時間の朝7時になったら壁面に今日のニュースを表示しニュースを確認しながら起き、7時30分にはキッチンに移動してニュース動画を流すなどライフスタイルに合わせたユニークな使い方が可能だ。
投映する場所へプロジェクターを持って行って、そして片付けるという手間が掛からないので、ものぐさな人に最適なデバイスかも知れない。
【Tironの動作を動画で紹介】
動画リンク:https://youtu.be/5PruEUv5uyE
ホームロボットということで「呼んだら来てくれる」とか「映像を音声でコントロール」などを期待してしまうところだが、残念ながら音声によるコントロールは非搭載だ。
なお、ホームIoTデバイスとの連携で、これらのコントロールを可能にすることはできるとのことで今後のシステムアップデートなどにも期待したいところ。
なお、販売価格は229,800円(税抜)と高価だが、簡単なプログラム機能を持つことから展示会などのコンパニオンロボットなどB2B向けとしても用途はありそうだ。
記事執筆:mi2_303
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