北朝鮮産石炭、中国が輸入再開か

VOA「中国・秦皇島港に北の船」

 中国が先月一時的に実施していた北朝鮮産石炭の輸入中断をやめ、最近輸入を再開したと見られると米政府系メディア「ボイス・オブ・アメリカ(VOA)」が4日、報じた。VOAは「1日から3日まで、中国を代表する石炭輸出入港の秦皇島港から約10キロメートル離れた地点で北朝鮮船舶3隻が発見された」と、リアルタイムで船舶の位置情報を示す民間ウェブサイト「マリン・トラフィック(Marine Traffic)」を引用して伝えた。秦皇島港近くで発見された北朝鮮船舶は「キムルン5号」「クムサン号」「ウォンサン2号」で、これらは石炭を載せて運ぶことができるバルク船だ。

 マリン・トラフィックによると、別の石炭取り扱い港である竜口港と蓬莱港にも北朝鮮船舶が1隻ずつ停泊中であることが分かった。このほかに竜口港から約2キロメートル地点と10キロメートル地点にも別の北朝鮮船舶が待機しているのが発見されたという。VOAは「船が待機している地点から最も近い所にある港には、間違いなく石炭と見られる黒い物体がたくさん積まれている」と報じた。

 中国政府は先月10日、「国連安全保障理事会の新しい対北朝鮮制裁決議(第2321号)履行のため2016年の年末まで北朝鮮産石炭の輸入を停止する」と発表した。それ以降、北朝鮮船舶は中国の港に入らず、公海上を航行する様子が観測されていた。

 安保理の対北朝鮮制裁第2321号は、今年1月1日からの北朝鮮の年間石炭輸出が金額で4億87万ドル(約480億円)、物量では750万トンのどちらか一方でも超えないように上限を設けている。この上限を守ると、年間11億ドル(約1290億円)前後だった北朝鮮産の石炭輸出は7億ドル(約820億円)前後に減ることになる。

キム・ミョンソン記者
<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) The Chosun Ilbo & Chosunonline.com>
関連ニュース