【断末魔の中韓経済】国民所得減で恐々の朴氏、人民元安におびえる習氏 パラダイムシフトが起こる東アジア激動の’17 (1/2ページ)

2017.01.04

崖っぷちの朴大統領
崖っぷちの朴大統領【拡大】

  • <p>「人民元安」におびえる中国の習近平国家主席</p>

 2016年という年は、韓国にとって厄年であった。

 特に、印象的だったイベントを3つ挙げると、(1)8月31日の韓進(ハンジン)海運の破綻(2)夏に始まった、サムスン電子のスマートフォン「ギャラクシーノート7」の発火・爆発事故の頻発と、生産中止(3)11月3日、親友で黒幕とされる崔順実(チェ・スンシル)被告の逮捕を受けた、同月29日の朴槿恵(パク・クネ)大統領の辞任表明−である。

 マクロ経済面でも、今年の韓国は散々であった。

 16年の韓国の輸出は、対前年比マイナス5・6%と予想されている。15年が対前年比マイナス8・6%であったため、2年連続の減少となる。韓国の輸出が2年連続で減少するのは、実に1957−58年以来、何と58年ぶりだ。

 韓国経済の低迷は、特に低所得者層を直撃している。

 例えば、韓国の所得下位40%層に属する世帯の可処分所得は、16年は第1四半期から3四半期連続で下落してしまった。さらに、所得下位20%層に絞ると、16年7−9月期の可処分所得は、対前年比で何とマイナス7・1%。

 韓国のインフレ率は1%台後半であるため、実質賃金で見ると9%近い所得減となる。朴氏の弾劾騒動の際、あれほどまでの民衆が集まったのは、韓国国民の多くが所得減少により、鬱屈としたルサンチマン(=弱者がもつ、強者に対する憎悪や怨恨の感情)をため込んでいたためだろう。

 
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