10月から「020」で始まる電話番号が使われるようになる。
10月からKDDI等で利用開始へ
KDDIなど携帯大手3社で10月から、「020」で始まる番号帯が使われるようになる。
携帯電話の需要が急速に拡大したことによる番号不足対策として、電気通信番号規則等の一部を改正する省令が制定。今年1月1日から「020」番号帯を利用する制度がスタートした。
「090」「080」「070」が枯渇へ
「020」で始まる携帯番号が使われるようになるのは、携帯電話サービスの急拡大で今使われている携帯電話番号がいずれ枯渇する見通しとなっているからだ。
携帯電話とPHSには「090」「080」「070」で始まる11桁の番号が使われている。
しかし「090」「080」から始まる1億8000万番号は全て使われており、指定可能な番号の残りは2015年3月末時点で「070」から始まる4420万番号だけ。
このままでは2018年には携帯電話番号が枯渇する恐れがあるとして、対策が議論されていた。
「020」はM2M専用
新たな番号帯「020」は、ペットの見守りや自販機・ATMの在庫管理、構造物のモニタリングなど、人が操作しない機器間ネットワーク通信システム「M2M」専用の電話番号として利用。
すでにM2Mサービスに「090」や「080」などを使っている場合はこれまでの番号を利用し続けることができるが、M2M専用の「020」番号では対象外となるユニバーサルサービス負担金は引き続き徴収される。
「020」が選ばれた理由は?
M2M専用番号として「020」が使われるのは、「020」の大部分が未指定なことや、既存の携帯電話とかけ離れていて識別しやすいからだ。
「010」は国際電話、「050」はIP電話として使われている。「060」は従来の携帯電話番号(090,080,070)と隣接しているので、将来的に携帯電話番号として使うことを見据えて留保。
「030」と「040」も将来の新サービスにむけて空けておくことが望ましいとされ、M2M専用番号として「020」を使うのが適当だという結論に至った。
将来は「桁を増やす」対応も検討
携帯電話番号不足に対応するために利用が始まった「020」だが、新たに使えるようになったのはおよそ8000万番号。
M2Mに使われる番号は2020年には4200万番号に達するという予測があるが、すぐに枯渇してしまうことはないのだろうか?
総務省の資料によると、M2Mサービスは通常、利用者に認識されない番号なので、将来的に桁増しなど番号資源を効率的に活用することが可能になるという。