本当は住宅ローンにいくつも選択肢は無い
どうも千日です。住宅ローンを検討していて、何を選べばいいか分からなくなった事はありませんか?
住宅ローンを取り扱う金融機関が沢山あります。さらにそれぞれの金融機関が色んな金利タイプを推してきます。
そしてそれぞれの金利タイプにはそれぞれ違った金利変動リスクがあり、単純に金利の高い安いだけでは判断出来ません。
また住宅ローン控除という減税制度を上手く利用するには、借入額にも目を配らねばなりません。
- 多数の選択肢
- 多様な不確実性
- 一定の制約
こういった要素が相互に関連しているのが住宅ローンです。
意外と奥が深いんです。
- ある人は、よく分からないからと不動産業者や銀行の融資担当者任せにします。
- ある人は、にわか経済学者になって将来の金利動向を独自に予測し、住宅ローンを決定します。
不動産業者や銀行は自らの利益を追求しますので、彼ら任せにしていると自ずと不利な選択になってしまいますよ。
また『自己責任』で将来の金利動向を予測するのは自由ですが、外れたらどうするんでしょう。そういう運命だと諦める?
いいえ、運命などではなく、当てようと考えた時点で発生した判断ミスです。
住宅ローンに必勝法はありませんが、囲碁や将棋のような「定石」があります。この定石を知れば、一筋の道が見えてきます。
目次
初めての人生最大の契約
ここに集約されるんですよ。何回も家を売り買いする人はまれです。たいていの人が一回きりの契約なんですよ。多くても2回です。
ほぼ初心者なんですよね。しかし契約の相手はプロです。そこで、法律は消費者を保護するために色々とプロの行動を縛っているんですけど、その範囲内でもプロは自らの利益を最大化させようとします。
ハンデ付きで将棋の有段者と対局するような感じです。
つまり、住宅ローンを選ぶために銀行に行った我々は、対戦相手の有段者に各駒の動き方(住宅ローンの金利タイプ)とかルール(契約方法)を一通り聞いて「さあ始めようか」と言われているような状態です。
それで勝負になるでしょうか?むりでしょ。そりゃ無理ってもんです。
将棋に例えるとこんなにも分かりやすいんですが、実際にはそんな状況だとは実感できないのです。
つまり、住宅ローンの金利タイプを一通り分かって、契約方法について分かっても十分ではありません。『その先』があります。
一部の人は、その先に気づかず、そのまま契約してしまいます。
そして残りの人は『その先』があることに気づくのですが、その膨大な選択肢と不確実性や制約のこんがらがった状態を見て、どこから攻めていけばよいのかわからなくなるんです。
定石を知れば自ずと一つの道が見えてくる
将棋に例えると、駒の数×その動きの数だけバリエーションがありますよね。しかし、定石といわれる打ち筋はそう多くありません。
つまり、我々の前にいろんな選択肢やら不確実性やらが広がっていますけど、結局のところ、今の自分にとって最適な住宅ローンの形というのは、そんなに数は無いんですよ。
融資の実行(物件の引き渡し)までにそこにたどり着くことが出来れば、我々の勝利です。
その定石の最も重要な部分についてご紹介しましょう。2つです。
- 量の側面:金利の大小ではなく元利均等返済額で判断する。
- 質の側面:変動金利と固定金利の本質を理解する。
量=自分の月給で確実に毎月返済できる金額を知る
住宅ローンって何ですか?って聞かれたら千日はこう答えます。
合計420回決まったお金を銀行に払うことだよ。
これが正確な定義ではないことは百も承知ですが、本質です。
元本が幾らとか金利が何パーセントとか色々ありますけど、結局のところ『元利均等返済額』というお金を毎月の約定日に払いさえすれば、何の問題も無く終わるのが住宅ローンです。(420回というのは35年ローンの場合の回数です。)
ですよね?
なので、その『元利均等返済額』という金額が、自分にとって420回ノーミスで払える金額であること、というのが大前提になります。
銀行のホームページでは『金利』がデカデカと宣伝されていますけど、それだけ見てても何の検討にもなりません。
必ず、自分が借りる金額と年数から元利均等返済額に引き直してそれが自分にとって420回ノーミスで払える金額かを考えるのです。
420回ノーミスで出来ることって具体的になんでしょうかね?千日だったら、こんな感じでしょうか。
- 自分の住所の宛名を420回書く。
- 縄跳びを420回跳ぶ。
正直なところ、年賀状の宛名書きでは20枚に1枚は失敗しますし、縄跳びなんてここ20年は跳んでませんけど、この位までハードルを下げないと心配だということを分かっていただければということです。
質=カネで防げるリスクとカネで防げないリスクを知る
住宅ローンの金利タイプには大きく分けて変動金利と固定金利があります。
- 変動金利とは金利変動リスクを自分が負う。
- 固定金利とは金利変動リスクを銀行が負う。
そんなこと、知ってる?
ここで失敗する人はにわか経済学者になって金利の動向を読もうとする人です。そんなの誰にも読めません。
この金利変動リスクをカネに換算して自分がリスクを取るか、銀行にリスクを取らせるかを決定するのが千日流のやり方です。
- 変動金利での元利均等返済額の合計
- 固定金利での元利均等返済額の合計
この差額が、銀行にリスクを取らせるために我々が払う費用です。
その時々の金融市場によって、必要な費用は変動しています。今はその費用が特に安いタイミングなんですよ。
皆、変動か固定かで一番悩むのですが、お金で防げるリスクなんて本当は大したリスクでは無いのです。
一方でお金で防げないリスクというものもあります。
- 地震で家を失う。
- リストラにあって職と収入を失う。
- 大病を患う。
- 離婚してその家が要らなくなる。
こういうリスクこそ、最もケアしなければならないリスクなのです。
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まとめ~千日の住宅ローン無料相談.comの狙い
いかがでしたでしょうか。とてもシンプルですよね、しかしとても有効です。なぜかというと、住宅ローンというものの芯を捉えた対応法だからです。
その時々によって人気の出る住宅ローンの商品というものは変遷していきますけど、住宅ローンの芯を捉えた考え方で選べば大きな失敗はしないんです。
ただし、
定石ですから、常勝とは違います。
この通りにやれば『何があっても大丈夫』とまでは言えません。お金で防げないリスクというものがあるからです。
千日の住宅ローン無料相談.comでは日々色々な人から相談が寄せられています。全ての相談に対しては、上記の二つのセオリーに沿ってお答えしています。
具体的に上記のセオリーを適用して、
- どうやって住宅ローンの金額を決めるか?
- 金利タイプをどうやって決めるか?
実際の質問とその回答をほぼ毎日記事にしています。
ここでは理論のさわりの部分だけですので、より具体的にどうやって決めていくのか、興味のある方は、こちらの記事を読んでみてください。
一体どんな住宅ローンを借りればいいのか、訳が分からなくなって来ている。
というご相談と、
これで本当に大丈夫か不安です…
とご相談を受けた方のケース2本立てです。同じ悩みを持っている方の参考になれば幸いです。
以上、千日のブログでした。
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