「金貸しが金を貸さないでどうする」「財務省はブラック」… 新年早々“麻生節”炸裂
麻生太郎財務相兼金融担当相は4日、全国銀行協会の賀詞交換会であいさつし「金貸しが金を貸さないで何を商売するのか」と発言、銀行は企業の担保などに依存せず成長性を見極めて資金を供給すべきだとして、新年早々“麻生節”を炸裂(さくれつ)させた。
麻生氏は「リスクをとることに銀行の目が向かないと企業はうまくいかない」と強調。「目利きはいなくなっている」とも語り、銀行に体質改善を促した。
また、同日行った財務省職員への年頭訓示では、電通の女性新入社員が過労自殺した問題を機に労務管理のあり方が問われる中、財務省も残業が多いことを踏まえ「ブラック企業の最たるものかといわれる職場環境だ」と明言。「批判の中にあっても健康に留意して大いに頑張ってもらうことを期待する」と激励した。
一方、トランプ次期米政権に対しては「新しい財務長官と人間関係をきちんと作り上げる」と語った。その上で「日米間の経済協力を一層進めていかないといけない」と述べた。
麻生氏はこの日、東京証券取引所の大発会の式典にも出席し、「企業統治改革を形式から実質へ進化させることが最優先課題だ」と強調した。